碧草の風

mintmmks.exblog.jp
ブログトップ | ログイン

『阿弥陀堂だより』

『阿弥陀堂だより』 (南木佳士 文春文庫)
久し振りに南木さんの本を何冊か読んだ。
南木さんは芥川賞を受賞後、体調をくずされたそうだが、そのときの体験をもとに書かれたのがこの小説だ。
医者として何百人もの病人の死を見つめ続けた結果、精神的に追い込まれてしまったという。
小説では、美智子という女医が病気になり、都会の病院から夫の育った田舎の村に越してきて、その村の自然や村で暮らす人々と触れ合うことで、癒やされていく様子が描かれている。
南木さんのエッセーで、「人は実にあっけなく死ぬ」というような一文に触れ、お医者さんにそういわれたら、なんかもうしょうがないなあと思った私。
この本でも、おうめ婆さんが、端的な言葉で人生を語ってくれる。
気に病んでいてもしょうがない。人生、なるようにしかならない。
肩肘はって生きないほうがいい。
体が故障しても、気持ちまで病気になるな。
実に警句に満ちた言葉が、素朴に語られている。
「死」をどうとらえるかは、難しいことだけれど、おうめ婆さんのように恬淡の境地になれたらいいよね。
by mint-de | 2009-09-12 14:21 | 私の本棚 | Trackback
トラックバックURL : http://mintmmks.exblog.jp/tb/10214862
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。