「クレアモントホテル」

「クレアモントホテル」 (2005年 イギリス・アメリカ映画 監督ダン・アイアランド) 

誰かの娘ではなく、誰かの妻でもなく、誰かの母でもない。
そんな自分でいたくて、サラは娘のもとを離れ、一人ロンドンのホテルに長期滞在する。
そのホテルには、サラのように一人ホテルに暮らす老いた人々がいた。
みんなとても個性的。そして孤独を紛らす出来事を期待していた。
新入りのサラは注目の的。サラはそんな視線に戸惑いながらも、ホテルの生活になじんでいく。
ロンドンにいる孫に電話をかけても梨のつぶてだったが、ある日外出中に転んでしまい、そのとき親切にしてくれた青年と知り合うことになったサラ。
サラは、その青年をホテルのディナーに招待する。
しかし、ホテルのみなはサラが孫をよんだのだと早とちり。
それからその青年ルードヴィックは、サラの孫のデズモンドに扮することになる。
ルードヴィックはとても優しい。サラにとってルードヴィックは友人ではあるけれど、思い出の中の夫とだぶる部分もあったのではないだろうか。晩年のつかの間の幸福感。
息子でも孫でもなく、ただ気が合う年の離れた友人。
なまじ血がつながっているよりこういう関係のほうが、素直になれるのかもと思ったりもするが、サラの娘や孫が可哀想な気もする。
それと晩年を彩るのが自分の大切な思い出だという点に、ちょっとやりきれない気もする。
思い出に埋没してしまうような感じで。それともそれが老後の楽しみ?
ラストは、サラがロンドンから家に戻るという終わり方にしてほしかったな。
そのほうがもっと余韻が残る気がするのだけれど…
ああいう終わり方だと、老人には身も蓋もないというか…
出だしのユーモアと皮肉を織り交ぜた形で、それでも生きていくというラストのほうがもっと共感できた気がする。 
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by mint-de | 2010-12-09 14:33 | シネマ(あ~そ) | Trackback

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