碧草の風

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『萩を揺らす雨』

『萩を揺らす雨』 (吉永南央 文春文庫)

日本の作家の作品はあまり読んでいないのだが、最近読んだこの小説は気に入った。
主人公は75歳のおばあちゃん探偵、杉浦草。
大きな観音様が見下ろす町、紅雲町で和食器とコーヒー豆を商う「小蔵屋」を営んでいる。
いつも和服を着て、黒い蝙蝠傘を杖代わりにして散歩をする。
お店では一杯だけコーヒーを試飲できるので、ただでコーヒーを飲めることをあてにしてやってくる客もいる。
草は、そういう客たちの話からいろいろな情報を得て、探偵のような行動をしてしまう。
お節介で、正義感が強いけれど、決してベタベタした人情家ではない。
ある意味、とてもクールで芯の強い女性だ。魅力的なおばあちゃんである。
助けが必要な人には、躊躇することなく手を差し伸べる。
人間への優しさに満ちた小説だと思う。
無料のコーヒーサービスというところに、草の人柄が表されているような気がする。
「紅雲町珈琲屋こよみ」としてシリーズ第2弾も出ているので、早速読んでみようと思う。
by mint-de | 2012-06-08 11:38 | 私の本棚 | Trackback
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