碧草の風

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「はつ恋」 第8回

ONLY LOVE

病気の二人なので、ラストはどちらかが死ぬ展開になるのかもしれないと思っていた。
緑が亡くなったけれど、これが三島だったらラストの感じも違っただろう。
三島の場合は緑だけが悲しむわけで(+幸絵)、緑だと家族みんながつらくなるので、切ないドラマのラストにはふさわしいといえるのかもしれない。
でも、誰かが「死ぬ」ことで物語が完結する展開って、脚本としては「逃げ」の姿勢を感じるな。
死んじゃったら、そこから先は進めないもの。
とことん恋する気持ちにこだわったなら、子どもを捨てた女と家庭をこわした男のそれからの生き方もちゃんと描いてほしかった気もする。

緑は離婚して、コンビニで働いていた。そこへ「ドリ」と呼びかける声がする。
やっと見つけたという三島は、もう離さないと緑を抱きしめるのだった。
二人は共に暮らし、3年がたった。三島は緑のおかげで言葉をだいぶ取り戻し、小学校で子どもたちを診察する仕事をしていた。
緑の肝臓の手術から5年後の検診日。緑の肝臓に新たながんが見つかる。

がんは手術が難しい場所にあったが、それでも手術したいという三島。そんな三島に蛯名教授は、残された日々を有意義に過ごさせるのが緑のためだと諭すのだった。
緑は、病院の外で、来年も一緒に桜を見ようねと三島にいう。三島は緑を強く抱きしめる。そんな三島の態度に緑は不安を覚える。
家に帰ってから、薬で治そうという三島に緑は尋ねる。
薬をのむということは、もう手術ができないから。大丈夫だから余命をいってと迫るが、三島はずっと生きられるというだけ。まるで、自分に言い聞かせるように、三島はそう繰り返すのだった。

三島は、緑を思い出の場所へ連れていく。そこで、緑にとって大切な健太を奪ってしまったことをわびる。
緑は自分の選択を後悔していないといい、私の初恋は終わっていなかったのだと話す。
最後のときを家族と一緒に過ごさせたいと思った三島は、潤に電話をする。
事情を知った潤は、号泣する。

緑は、昔の家に行くことになった。
家に戻る途中、躊躇する緑。しかし、「ママ~」と呼びかける声に駆けだしていく。大きくなった健太を抱きしめる緑。
家の中で、潤は、健太に会わせないといったことを謝る。緑は、健太を立派に育ててくれたことに感謝する。
三島から事情を聞いた勝も駆け付け、広瀬夫婦もやってきて、昔のようにみなで健太の成長の記録のビデオを楽しむ。

次の朝、朝食の前に、緑は眠るように息をひきとった。
車のなかで待っていた三島があわてて家に駆け込み、「村上緑さ~ん、村上緑さ~ん」と呼びかけたのは、潤と健太への謝罪の気持ちからだったのだろうか。それとも5年前に自分が手術してから目覚めた緑を、思い出していたからだろうか。

緑が亡くなってからひと月後、広瀬が、勝が渡したカセットテープを持って三島を訪ねてくる。
そのテープは、高校時代の思い出をすべて捨ててしまった緑が唯一持っていたもの。
三島が好きな曲を録音して、緑に贈ったものだった。
三島は、そのテープを聞きながら緑との思い出に涙するのだった。

三島は勝にお礼をいうため、理容院を訪れる。そこには潤もいた。
勝は三島の無精ひげをそってやるといって、三島を椅子に座らせる。
潤は、健太が医者になりたいといっているので、三島に勉強をみてやってほしいと頼む。頷く三島。
そんな二人を勝は優しく見守るのだった。
それぞれの胸に生きる緑の思い出を共有することで、緑はずっと生き続けていくのかもしれない。

ドラマとしては面白かったけれど、現実に緑のような人がそばにいたなら、身勝手な人だと思うだろうな。
潤と結婚した時点で三島は過去の人と割り切らなければならないし、そのときの選択を守るのが、大人の責任の取り方だと思う。
恋愛ドラマはあまり好きじゃない私がこのドラマを面白いと感じたのは、やはり中園さんの脚本の上手さ、映像の美しさ、出演者の演技の巧さからそう思えたのだと思う。
これからも面白いドラマづくりをお願いしますね、NHKさん!
by mint-de | 2012-07-18 14:32 | 日本のドラマ | Trackback
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