碧草の風

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「少女は自転車にのって」

「少女は自転車にのって」 


日本では、誰もが普通に乗れる自転車。でも、「女の子が自転車に乗るなんて、とんでもない!」と、怒られてしまう国があるのだ。
サウジアラビアでは、女性が自動車を運転するのは禁じられているそうだが、この女性差別が甚だしい国に暮らす10歳の少女ワジダの話である。

友達の男の子が自転車に乗る姿を見て、自分も自転車が欲しいと思ったワジダは、ミサンガを作って友達に売ったり、友達の用事を代行する「アルバイト」などで、お金を貯めはじめる。
そんなとき、コーランの暗唱大会が開かれることになった。優勝者には賞金が出るという話を聞いたワジダは、そのお金で自転車を買おうと、コーランを猛勉強。
その後の展開は予想できるのだが、ワジダは自転車を買えない。校長が、「自転車なんてもってのほか、パレスチナの同胞に寄付すべきだ」といったからだ。

だが、タイトルにある通り、ラストはワジダが軽快に自転車をこいでいる。
その姿に、いろんな束縛があっても、自分が楽しいと思えることを、少しずつ獲得していこうという、監督のメッセージが込められている気がした。

それにしても、この国の慣習には驚かされる。
一夫多妻制で、ワジダのお父さんは第二夫人と結婚することになり、ワジダのお母さんは悲嘆に暮れていた。このお母さんは、こんな夫でも、夫以外の男と仕事をすると夫が嫉妬するから、男がいる職場では働けないというのである。彼女は3時間も車に乗って、通勤していた。その車も運転手を雇って行くので、運転手に仕事をやめるといわれて困っていた。
大人の女性たちは、外に出かけるときは、目だけでている真っ黒い服をまとっているが、家の中では普通の服装で、結構オシャレで、セクシー。その違いに、少しは自由なんだとホッとした。
こういう国の事情を知ると、宗教ってなんだ? と、つくづく思う。
(2012年 サウジアラビア映画 監督ハイファ・アル=マンスール)
by mint-de | 2013-12-17 21:12 | シネマ(あ~そ) | Trackback
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