碧草の風

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刑事フォイル 第18話(6-2)

「壊れた心」 

1944年10月。
ラスト、サッカーの賭けで「偶然が勝った」というセリフが効いている。
理性的なはずの医師ノバクが、偶然の出来事で感情に支配されてしまった心が切ない。
戦場で心を病んだ兵士たちを診ていた精神科医のノバクは、ユダヤ系のポーランド人。偶然、国を出ていたときにドイツ軍が侵攻してきて、妻子は収容所送りになった。
ドイツ軍の捕虜だったフレッドは、5年ぶりに妻子のもとへ戻ってきた。足に凍傷を患い、囚われの身として心にも傷を負ったフレッド。その彼が、家に帰って目にしたのは、妻子と親しげに話す、収容所から派遣されてきた捕虜のドイツ兵だった。
少年トミーは、父親に反抗して家出をして、疎開先だった家にやってきた。トミーも爆撃で母を亡くし、電報配達の仕事で戦死の知らせを届けることで、傷ついていた。
ノバク、フレッド、トミーの話を巧みに配して、戦争による心の傷、ドイツ軍への怒り、偶然が重なって罪を犯してしまうという心情が丁寧に描かれていた。
フレッドもトミーも、支えてくれる人がいたから、立ち直ることができたのだろう。だが、ノバクの場合は、愛する者を奪われたという怒り、すべてを失くしたという絶望感が、理性を忘れさせてしまったのだ。戦争がなければ、彼はこんな犯罪を犯すことはなかったのだ。
by mint-de | 2015-08-06 13:49 | 海外ドラマ(英A~F) | Trackback
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