記憶を耕す

 
「記憶」について、とても気に入った表現がある。

「記憶は、過去のものでない。それは、すでに過ぎ去ったもののことでなく、むしろ過ぎ去らなかったもののことだ。とどまるのが記憶であり、じぶんのうちに確かにとどまって、じぶんの現在の土壌となってきたものは、記憶だ。
記憶という土の中に種子を播いて、季節のなかで手をかけてそだてることができなければ、ことばは、なかなか実らない。じぶんの記憶をよく耕すこと。その記憶の庭にそだってゆくものが、人生とよばれるものなのだと思う。」


  (長田 弘 『記憶のつくり方』 晶文社)
  
by mint-de | 2007-09-22 14:37 | 詩と言葉から

見たり聞いたり、日々思うことをあれこれと…


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