碧草の風

mintmmks.exblog.jp
ブログトップ | ログイン

「さよなら。いつかわかること」

「さよなら。いつかわかること」 (2007年 アメリカ映画 監督ジェームズ・C・ストラウス)

スタンレーは、シカゴのホームセンターに勤めていて、12歳の娘ハイディと8歳の娘ドーンと暮らしている。軍曹の妻グレイスはイラクに赴任中だ。
ある日、スタンレーの家に軍の関係者がやってくる。スタンレーは、玄関前に立つ二人の軍人を見て、妻の死を悟る。その事実は、覚悟していたことではあるが、決して認めたくないことだった。妻の死を受け入れられないスタンレーにとって、娘たちに母親の死を伝えることは、もっと難しいことだった。スタンレーは衝動的に、娘たちをドライブに誘う。幼いドーンがいきたがった遊園地をめざして、父と娘2人の旅が始まる。

急に優しくなった父親の態度に、敏感に何かを感じるハイディ。思春期の娘の態度に、母親の分までがんばろうとするスタンレー。二人の気遣う気持ちが切ない。そんな沈みがちな二人とは対照的な、天真爛漫なドーン。こんなに小さな子が、母親の死と向き合うことになると思うと、それもまた切ない。スタンレーの場合は、自分が視力に問題があって除隊しなければならなかったという事情もあり、妻を戦地に行かせてしまったという思いもある。自分がイラクに行っていれば、妻は死ななかったかもしれない。打ちのめされるスタンレー。

遊園地で十分遊んだ娘たちは、もう帰ろうという。覚悟をきめて、娘たちに母親の死を伝えるスタンレー。夢のような時間を楽しんだあとに、悲しい事実を知らされる娘たち。夢と現実。生と死。

淡々と流れる映像が、かえって悲しみを深くさせる。それでいて、暗くはなく、根底に、それでも生きていくのだという強さが込められているような作品だった。脚本と、主演のジョン・キューザック、娘役の2人も、とてもよかった。
by mint-de | 2008-05-25 13:47 | シネマ(あ~そ) | Trackback
トラックバックURL : http://mintmmks.exblog.jp/tb/7970174
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。