碧草の風

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「この道は母へとつづく」(DVD)

「この道は母へとつづく」 (2005年 ロシア映画 監督アンドレイ・クラフチュ-ク)

孤児が親を求めて孤児院を脱走したという新聞記事から、着想を得たという映画。
実在する孤児院を舞台にして、そこで暮らす孤児達も出演しているという。
監督の、孤児に対する温かな眼差しが感じられる話だ。

ある日、孤児院の前に1台の車が止まる。降りてきたのは、養子の斡旋業者であるマダム。子ども達は、今度こそ自分の番がきたのかもしれないと期待する。
院長に呼ばれたのは、6歳の少年ワーニャ。ワーニャは、2か月後にイタリア人の夫婦に貰われることになる。周りの子どもや、そこで育った年上の若者達に羨ましがれらるワーニャだったが、親しかったムーヒンの母親が、孤児院を訪れたときから、微妙に心が揺れはじめる。

ムーヒンは、すでに孤児院を出て養子になっていた。院長は斡旋業者から手数料をもらっているので、ムーヒンの母を罵り追い返してしまう。涙ながらに、ムーヒンのことを話してほしいという母親を見て、ワーニャは、もし、自分の母親が自分が出て行ってから迎えにきたら、会うことができないということに気づく。親に虐待されたり、捨てられた子ども達は、実の親がいいとは限らないという。でも、もし悪い養親だったら、臓器売買の対象になるかもしれない。それも恐ろしい話だった。

周囲の言葉をよそに、母親への憧憬がふくらむワーニャは、一大決心をする…。
ワーニャが孤児院を脱走してからは、ハラハラドキドキの冒険物語になり、前半の展開と違う面白さがあった。

親が育てられなくなった子どもたちの多さに驚き、お金が目的で、子どもの気持ちを無視した院長や斡旋業者に呆れながら、人間を売り買いする商売というものが成り立つ社会に、暗澹とした気持ちになる。

でも、映画は、きわめて前向きだ。
6歳の少年は逆境にもめげずに、思いをとげたのだ。
こういう状態だから、こうしか生きられないというのではなく、それでも、こうしたいという気持ちが大切なのだ。
ラストシーンもよかった。
by mint-de | 2008-09-04 11:22 | シネマ(あ~そ) | Trackback
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