『川は静かに流れ』

『川は静かに流れ』 (ジョン・ハート 東野さやか訳 ハヤカワ文庫)

2008年度のエドガー賞受賞作。私好みのミステリだった。
謎解きよりも、登場人物たちそれぞれの関係や人間性に興味がわき、
ある家族の悲しい物語を読んだ気分。

主人公のアダムは、5年前、殺人事件で逮捕された。
それも継母の証言で、無実なのに犯人にされてしまったのだ。
裁判で無罪となったものの、家にはいられなくなり、故郷を去った。
帰るつもりはなかったけれど、親友の助けを求める電話に、5年ぶりに帰ったきた。
だが、アダムを待っていたのは、周囲の冷たい視線とある事件だった…。

読後に思ったのは、血のつながりって何なのだろうということ。
血がつながっていたら、愛情があってあたりまえで、絆は深いといいきれるのだろうか?
そもそもの発端は、アダムの父で、結果は自業自得ともいえるけれど、それもねえ…。
アダムはとても格好いいけれど、お父さんは、私にはしょうがない男に見える。
でも、そのお父さんをいい男だという友人もいる。
人は、一面的には語れないということかも。
家族って、家族だからこそ、問題が起こったりするのだろうね。家族って何?
訳者さんの力なのだろうけれど、淡々とした文章で、切ない感じがとてもよかった。
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by mint-de | 2009-03-06 14:25 | 私の本棚 | Trackback

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