碧草の風

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カテゴリ:海外ドラマ(英A~F)( 15 )

「女医フォスター 夫の情事、私の決断」

AXNミステリーの一挙放送で全5話を見た。とても面白かった。
夫の浮気を知った妻の心情が丁寧に描かれていて、愛情、怒り、苦しみなど、信じていた者に裏切られた複雑な妻の思いが、胸に迫ってくる。

医師のジェマは仕事に誇りをもち、家庭では夫のサイモンと息子と暮らし、充実した日々を送っていた。ところが、ある時、愛する夫の浮気を知ってしまう。20代の若い女との不倫。その時から、ジェマの苦しみが始まる。
ドラマはあくまでもジェマの視点で描かれるので、ちょっと気位の高い彼女ではあるけれど、ジェマに同情してしまう。夫の浮気を疑うようになってからの行動は、クールなミステリードラマ的な展開で、結構、緊張感のあるドラマになっている。
何組かの夫婦が登場するが、夫が浮気をするのは男の性でしょうがない面もあり、それを認めてやれる妻は結婚生活を続けられるのだとか。
同時に二人の女を愛せるといい、浮気はしていないと嘘をつき続けるサイモンを見ていると、男ってこういう所があるのかも、などと思ってしまう。
印象に残ったのは、ジェマが元の上司と会話するシーンで、愛する者を亡くした悲しみより、愛する者に裏切られた悲しみのほうがつらいというジェマの言葉。それは違うという気がするけれど、それぞれの悲しみを比べることなどできないのだと思う。
サイモンにトドメの一撃を与えた後、ジェマはやっと前を向いて歩きだすことができるのだった。

これでドラマは終わったと思っていたら、英語版のウィキにはシーズン2の情報が。次にもサイモンが出るらしい。私は、彼はもう出てこなくていいと思っているのだけれど(笑)
どういう展開になるんだろう? 続きが早く見たいな。
by mint-de | 2017-03-14 15:39 | 海外ドラマ(英A~F) | Trackback

刑事フォイル 第28話(9-3)

「エリーズのために」 

ラストエピソードにふさわしい内容だと思った。
ヒルダが若い男に撃たれた。男は「エリーズのためだ」と言い残した。
エリーズは、ヒルダが戦時中に所属していた特殊作戦執行部で期待をかけた諜報員の暗号名だった。
1944年、ドイツ側に無線が傍受されていると知らされていたのに、ヒルダの上司ウッドヘッドはフランスでの諜報活動をやめさせようとはしなかった。部の存続とノルマンディー上陸作戦を成功させるためには、活動したという事実が大事だったのだ。
何も聞かされていなかったヒルダは、フォイルから真実を知らされ、自責の念にかられる。
戦争に勝つために、がむしゃらに事を進める、一人ひとりの人命が危険かなど斟酌している場合ではない、とにかく勝つことが最優先。戦時中の軍の考え方だろう。だが、ヒルダはその考えには同調できなかった。
若い女性の命を奪ってしまったことに、戦後になってもその事実が彼女を苦しめたのだ。
このエピは、戦争で犠牲になった多くの命への鎮魂の意味が込められている気がする。
サムはやっと妊娠を口にできた。戦後の新たな始まりを予感させて、ドラマは終わったのだ。
by mint-de | 2015-08-30 15:53 | 海外ドラマ(英A~F) | Trackback

刑事フォイル 第25話(8-3)

「ひまわり」 

一挙放送でシーズン8を見終えた。
スパイものは苦手なので、MI5のフォイルに感情移入できるか不安だったのだけれど、フォイルの仕事ぶりは警察で働いていたときのままで安心した。
ただ、1話と2話のスパイ事件には興味はもてなかったけれど、3話のエピは見ごたえがあった。

MI5は元ナチス親衛隊のシュトラッサーをソ連の情報を知るのに好都合だとして、保護下に置いている。だが、アメリカ側は彼を引き渡せといってくる。彼を渡したくないMI5の長官。
一方で、ナチスを絶対許せない人々がいる。戦争が終わってもナチスからの仕打ちを忘れられず心を病んでしまった帰還兵など、彼らの苦悩はとても深い。
長官の企みに気づいたフォイルが、バレンタインと協力してアメリカ側に知らせた行為には、多くの人が納得するだろう。国レベルの考えと市民感情の違いが、よくでていた。
議員となったアダム(俳優さんが変わっていたのがちょっと残念)も、不正を許せず上司を追及する。
アダムは、庶民の話をよく聞き、正義感が強い真面目な政治家。サムとアダムに関連したエピは、戦後の物資が不足した暮らしの大変さが伝わってきて、どの国も大変だったのだなあとつくづく思う。
by mint-de | 2015-08-25 15:14 | 海外ドラマ(英A~F) | Trackback

刑事フォイル 第22話(7-3)

「反逆者の沈黙」 

1945年8月、フォイルは後任が決まり、やっと警察を辞職する。
アメリカへ渡航する準備も整ったとき、フォイルは、大逆罪でジェームズ・デベローという青年が裁かれることを知る。彼を救うために奔走するフォイル。
ナチスに加担したジェームズは、死刑が確実なのに一切弁明しようとはしなかった。少年時代に目撃した事件が彼のトラウマになっていたのと、ドレスデンですさまじい空襲にあったことで、ジェームズの精神状態はひどいダメージを受けていたのだ。

何故、フォイルがそんなに必死になるのか疑問だったのだが、謎はラストに明かされる。
フォイルの昔の恋は、警察を辞めたフォイルへの餞のエピだったのかもと思ったりもする。
ナチスに加担したというだけで死刑になるなんて、それも怖い話だ。
情報部員の資料がなくなったからといって、違う人間が部員になりすますなんて、そんな情報局で大丈夫かと思ったりもする(^^)
フォイルがアメリカに行く理由がわかった気がする。多分、戦時中に逮捕できなかったあの男(2-1「50隻の軍艦」のペイジ)を捜しにいくのだろう。戦争が終わったら、絶対捕まえてやるというようなことをいっていたから。でも、警察を辞めた身分で何ができるのだろう?

今回のエピでは、アダムの話のほうが個人的には面白かった。
下宿屋なんて嫌だとかいっていたのに、町の再開発のために取り壊すといわれると断固反対し、緑地を守れと声を上げたアダム。緑地には古代ローマの遺跡があることが判明し、アダムが勝ったと思った矢先、ボロ下宿屋はガス爆発を起こしてしまう。そんな現場でサムにプロポーズしたのは、滅茶苦茶の状況(戦後)からの旅立ちという意味があったのかもしれない。
by mint-de | 2015-08-19 14:55 | 海外ドラマ(英A~F) | Trackback

刑事フォイル 第20話(7-1)

「帰れぬ祖国」 

1945年6月。終戦から1か月。
フォイルの後任はなかなか決まらない。だが、フォイルは4週間後には辞めると宣言。アメリカでやることがあるのだという。
フォイルは、軍隊時代の上司で陸軍省の准将からロシア人の脱走兵の捜索を依頼される。その脱走兵はドイツに加担していたといい、捜索は極秘でという准将。
サムは、ブライトン近郊に住む画家サー・レナードの秘書兼家政婦として働いていた(ヌードモデルの話にビックリ。新しい時代を強調したかったのかな)
画家の家には、捕虜で労働派遣されていたロシア兵ニコライがいて、脱走兵はニコライにお金を借りに来ていた。画家が殺され、ニコライが失踪したことから、ブライトンに異動して警部補となったミルナーが事件を担当することに。
准将からの依頼を不審に思ったフォイルは、サムにも手伝ってもらい、准将の真の目的を知る。反共側のロシア兵はロシアに強制送還されると、すぐにスターリンに殺されると知っていたので、捕虜たちは必死に逃げていたのだ。
その事実が公表されると困るので、上からの命令だといってロシア兵を捕まえようとする准将。
フォイルは、自分が狙われたことで准将の卑劣さに報いるべく、彼を脅してニコライを救出する。
組織には、自分の立場を守ることに必死で、上からの命令には絶対服従する准将のような人間は必ずいる。このドラマを見ていて溜飲が下がるのは、そういう人間にも屈しないフォイルの態度だ。

今回は、フォイルとサムが銃弾から逃れる危機一髪のシーンもあり、戦中とは違う展開のように感じた。
サムのモデル話とか、功を焦ったミルナーのフォイルに対する冷たい態度とか、クスッと笑えるシーンもあって、戦後の少し明るい雰囲気が感じられた。フォイルはアメリカで何をしたいのかな?
by mint-de | 2015-08-14 14:55 | 海外ドラマ(英A~F) | Trackback

刑事フォイル 第19話(6-3)

「警報解除」 

1945年5月、終戦は間近だ。
ヘイスティングス署は引っ越しの準備、ミルナーは昇進の通知を心待ちにし、フォイルは戦争が終わったら辞職予定。職を失うサムは、職探しに懸命だ。
市民は、やっと戦争が終わると安堵しているが、帰還兵の中には、戦場での凄惨な体験に苦しんでいる者もいた。キーファー少佐をはじめ、戦地から戻ってきた兵士たちにとって、過酷な体験は精神的なダメージが大きく、自分を取り戻すには長い時間が必要だった。
無事に戻ってきたアンドリューがサムに語った詩に、彼らの思いが込められている気がする。
生き延びた人々は大切なものを取り戻せると思っているけれど、友人や知人、失われた多くの命を思うとき、自分の心はもはや昔のように晴れ晴れとした思いを抱けないのだと…
アンドリューは、サムに謝っていたけれど、彼は女性との付き合いに関しては学べない男らしい。友達でいようといっているのに、結婚を口にするなんてね。その辺の軽さは、父と全然似ていないね。
ミルナーの子の誕生と終戦。辛く苦しい日々は、やっと終わったのだ。
by mint-de | 2015-08-13 14:38 | 海外ドラマ(英A~F) | Trackback

刑事フォイル 第18話(6-2)

「壊れた心」 

1944年10月。
ラスト、サッカーの賭けで「偶然が勝った」というセリフが効いている。
理性的なはずの医師ノバクが、偶然の出来事で感情に支配されてしまった心が切ない。
戦場で心を病んだ兵士たちを診ていた精神科医のノバクは、ユダヤ系のポーランド人。偶然、国を出ていたときにドイツ軍が侵攻してきて、妻子は収容所送りになった。
ドイツ軍の捕虜だったフレッドは、5年ぶりに妻子のもとへ戻ってきた。足に凍傷を患い、囚われの身として心にも傷を負ったフレッド。その彼が、家に帰って目にしたのは、妻子と親しげに話す、収容所から派遣されてきた捕虜のドイツ兵だった。
少年トミーは、父親に反抗して家出をして、疎開先だった家にやってきた。トミーも爆撃で母を亡くし、電報配達の仕事で戦死の知らせを届けることで、傷ついていた。
ノバク、フレッド、トミーの話を巧みに配して、戦争による心の傷、ドイツ軍への怒り、偶然が重なって罪を犯してしまうという心情が丁寧に描かれていた。
フレッドもトミーも、支えてくれる人がいたから、立ち直ることができたのだろう。だが、ノバクの場合は、愛する者を奪われたという怒り、すべてを失くしたという絶望感が、理性を忘れさせてしまったのだ。戦争がなければ、彼はこんな犯罪を犯すことはなかったのだ。
by mint-de | 2015-08-06 13:49 | 海外ドラマ(英A~F) | Trackback

刑事フォイル 第17話(6-1)

「疑惑の地図」

1944年4月、フォイルは警察を辞めていた。
サムにタイプを頼んで、戦時中の警察の仕事を振り返っている日々。
戦況は、ドイツに不利な状況になっていた。
ミルナーは、フォイルの後任メレディス警視正のもとで仕事をしていたが、このメレディスは仕事に対する熱意には欠けたフォイルとは正反対の人物。ミルナーは異動願いを出そうかとまで思い詰めていた。
そんなときに、空軍が爆撃に必要とする地図を作っている部署で働いていたヘンリーが、遺体で見つかった。自殺に見せかけた殺人だと考えるミルナー。そのミルナーを狙った銃弾がメレディスに当たってしまう。
フォイルは、警視監の頼みでメレディスの後を継いで復帰することに。サムもまた運転手として働くことになった。

信心深いヘンリーの苦悩は痛ましい。自分が作る地図によって、命を落とす人々がいるという罪の意識。
そして、息子二人が戦死したメレディス夫妻の悲しみも痛ましい。心が死んでしまったという妻の言葉。
サムのおじの牧師が慰めようとしたが、彼も自分の考えを押し付けるのはよくないと反省していた。
神を信じることで救われることもあるが、神なんていないと絶望することもあるのだ。人は、その人なりの方法で光の方向を見つけるしかないのだ。
フォイルは、普段着より背広姿のほうが似合っていると思った。
by mint-de | 2015-08-04 16:39 | 海外ドラマ(英A~F) | Trackback

刑事フォイル 第16話(5-2)

「戦争の犠牲者」 

前作の第15話では、サムが七面鳥を気にするのがおかしかった。普通に食べていたものが食べられなくなるという心理状態は、そういう経験者でないとわからない感覚だろう。
1943年3月。今回、フォイルは辞表をだした。戦時下では法がないがしろにされる、そのことに耐えられなくなったのだ。
軍の重要人物とか、大事な研究とか、とにかく戦争に勝つために、すべてはそちらが優先される。フォイルやミルナーたちにとっては、何のために仕事をしているのかと虚しくなって当然だ。
あの辞表は、結局、破棄されることになるのかな? このドラマ、ずっと続いているので。
フォイルはどう折り合いをつけたのだろう?
このドラマは、戦時下の重苦しい雰囲気が漂う中、それでも何とか生き抜こうとしている人々の懸命な姿と切なさが伝わってきて感動的だ。そして、時折、でてくる海辺のシーンにも癒やされる。
戦時中の建物とか車、風景描写など、ロケも大変だろうなと思うけれど、違和感を覚えずに見ている。作り手側の熱意にも感心。
この先のシーズンも早く見たいな。
by mint-de | 2014-08-27 15:09 | 海外ドラマ(英A~F) | Trackback

刑事フォイル 第13話(4-1)

「侵略」 

1942年3月、アメリカ軍がやってきた。
イギリスのためにやってきた兵士たちだが、彼らを歓迎できない者もいた。
飛行場をつくるために、広大な農地を奪われた農場主は、その接収命令に納得できず、散弾銃をぶっ放しアメリカ兵たちを追い返してしまう。
アメリカ軍の大尉から農場主の説得を頼まれるフォイル。
代々受け継いできた農地を、戦争のために失ってしまう男の言葉に、フォイルは返す言葉がない。
この大尉に講演を頼まれたフォイルが、釣り竿に釣られてしまうのがおかしかった。

今回は、パブで密造酒を作っていた娘スーザンが殺されてしまう事件。
この危険な密造酒で戦友を失ったミルナーが、パブの店主に怒りをぶつけるシーンに驚いた。いつも冷静なミルナーなのに、自分を救ってくれた友人だっただけに、とても悔しい気持ちだったのだろう。
スーザンが付き合ったアメリカ兵は、ただ寂しさをまぎらわすためにスーザンと付き合い、そして妊娠という結果になった。後でうろたえるアメリカ兵。
戦時中の若者の精神状態は普通とは違うと思うけれど、もう少し慎重にならないとね。
アンドリューにもそういう傾向があるのかも。以前の恋人との関係を見ていると、その場しのぎ的な感じがする。サムは別れて正解って気がする。
戦争という重しがとれない限り、恋愛もちゃんとできないのかもしれない。
by mint-de | 2014-08-19 15:39 | 海外ドラマ(英A~F) | Trackback