カテゴリ:海外ドラマ(英A~F)( 15 )

刑事フォイル 第10話(3-2)

「癒えない傷跡」 

今回は、事件の背景の感想。
空軍に接収されたディグビー館の主は、小さなコテージへ。非常事態とはいえ、住み慣れた屋敷を病院として使われるというのは、つらいこと。でも、家政婦の行為は身勝手すぎる。戦争で傷ついた病人より、ご主人様が大事という態度に呆れた。

火傷治療の権威であるジェーミソン医師が、患者のために尽くす姿は立派。余興やお酒まで用意するなんて、本当にそういうことがあったのかな?
顔の火傷は、とても悲惨だけれど、婦長さんの明るい対応は素晴らしい。
嫌味な大佐も最後は理解を示して、暗くなりがちな病院の描写を、前向きに描いていた。

アンドリューは、パイロットの任務に、かなり疲れていたらしい。加えて、後輩のウッズが偵察任務で大けがを負い、その姿を見たアンドリューはもう限界で、無断外出してしまった。
任務にはウンザリだというアンドリュー。サムも説得できなくて、結局、フォイルの出番(二人の関係には気づいていたらしい)。上司の中佐が理解ある人で、十分パイロットとして戦果をあげたので、これからは指導教官として頑張ってほしいといわれる。
戦時下の今、せめて生き延びたいといっていたフォイルも、パイロットとしての息子を心配することはなくなった。ディグビー館の主は、先の大戦で任務に耐えられなくなり自ら足を撃った。救いの手が差し伸べられない場合もあるのだ。

ミルナーは、ウッズの婚約者アンを訪ねる。怪我をしたウッズに会う勇気がないというアンに、ミルナーは、自分の片足が義足だといい、足がなくなっても自分は何も変わっていないという。その言葉に押されるように、アンは病院に向かう。
ミルナーの奥さんは、義足の夫をなかなか受け入れられないようだけれど、いつになったら現実を認められるようになるのかな? 夫のほうがよほど傷ついているのに、あの奥さんの態度は疑問。
by mint-de | 2014-08-07 15:26 | 海外ドラマ(英A~F) | Trackback

刑事フォイル 第9話(3-1)

「丘の家」 

1941年2月、フォイルは、諦めたはずだった軍の仕事を紹介される。
ケチな泥棒を逮捕するより、国のために役立つ仕事のほうがやりがいがある。気持ちが傾いていたとき、事件が起きた。
ある店で、手りゅう弾で自殺した若者の遺体が発見された。死んだのは、ウィリアム・メッシンジャーという秘密情報部少将の息子だった。
捜査するうちに、フォイルは失恋で自殺したというウィリアムの死に疑問を抱く。
ウィリアムは、不仲だった父の信頼を得るために、父が目の敵にしていた特殊作戦執行部の訓練生として働いていた。
フォイルは、特殊作戦執行部を訪れ、去年会ったヒルダ・ピアースと再会する。
ウィリアムは、フランスで任務にあたる予定だったが、まだ未熟ということで直前に別の者に変更されていたという。だが、それは事実ではなかった。
ウィリアムは、実際に、フランスのルアンに行き、地雷原で命を落としたのだ。
事前の情報の不備を隠ぺいするために、ウィリアムの上司である中佐が、いろいろ仕組んだことだった。
ヒルダは、フォイルに頼む。父であるメッシンジャー少将には、息子の死を自殺のままにしておいてほしいと。事実がわかれば、特殊作戦執行部の存続が危うくなる。けれど、この戦況の不利ななか、この組織は必要だ、事実は戦争が終わったら話すというヒルダ。
フォイルは、彼女の言葉に従った。
メッシンジャー少将は、息子の死には不審な点があるといったフォイルに、侮蔑的な言葉を放つ。君のような人間は軍に必要ではないと。

結局、フォイルは警察にいることに。
でも、メッシンジャー少将に、人事権があるわけではないと思うから、この展開は、フォイルもこんな人間がいる軍より、警察の仕事のほうがやりやすいと思ったのかな?そのへんがちょっと疑問だった。
それと、組織のために、息子の死の真実を知らされないというのは、やっぱりおかしいと思う。
でも、あのメッシンジャー少将の態度を見ていたら、意地悪したくなるかも(^^;)
メッシンジャー少将は、功を焦っている成り上がりの集団とバカにした組織に、息子を殺されたようなものだから、ずいぶんと皮肉な話だった。
タマネギに感激するサムがおかしかった。それにしても大きなタマネギだった!
by mint-de | 2014-08-06 16:20 | 海外ドラマ(英A~F) | Trackback

刑事フォイル シーズン1

シーズン1の全4話を見終えた。
あの時代に生きた人々の苦悩や哀しみが伝わってくるドラマだ。
こんな時代でも、犯罪者を取り締まったり殺人の捜査をするのかと問う人々がいる。
フォイルは、何かに耐えているかのように黙々と仕事をこなしている。
戦争で命を失う。遺族は誰に怒りをぶつければいいのか?
一体、何のための戦争なのか?
ナチが憎いからといって、罪のないドイツ人やイタリア人を犠牲にすることは許されることではない。しかし、国と国との戦争となれば人心は理性を失ってしまう。
でも、フォイルはいつも冷静だ。
第4話で息子のアンドリューが拘束されたときは、どうなるのかと心配したけれど無事に解放されてホッとした。サムもお父さんが最後は理解を示してくれて、よかった。
このドラマは、戦時中の話と謎解きの部分もよくできていて、ラストまで展開が読めないのと、4話を通じて、上層部の人間が賄賂を受け取っていたり犯罪者だったりして、そういう人間にも臆することなく、フォイルが挑んでいくのも魅力だ。
ロンドンの子どもたちも、空襲を恐れて田舎に子どもだけで疎開したという。
駅で、まったく知らない家庭に引き取られていったというのだから、子どもの気持ちは察するにあまりある。
そして、内密に作られていた大量の棺桶。あのシーンには、フォイルやサム同様に私もショックだった。
そういう時代に、犯罪の捜査にあたるフォイルの今後を見るのが楽しみだ。
by mint-de | 2014-06-17 15:53 | 海外ドラマ(英A~F) | Trackback

刑事フォイル 第1話 

ドイツ人の女

AXNミステリーの一挙放送を録画したものの、戦時中の警察ものということで重苦しいストーリーを想像してしまい、なかなか見る気になれなかった。でも見始めたら、心に響く内容でとても気に入った。

1940年のイギリス。クリストファー・フォイル(警視正)は、戦時中の警察の仕事にやりがいを見いだせず、国の役に立つ仕事を求めて転属を願っていた。
しかし、その願いはサマーズ警視監に却下され続けている。サマーズは、フォイルに配慮して、運転手をつけると約束してくれる。
輸送部隊から引き抜かれたサマンサ・スチュアート(サム)は、元気よくフォイルの前に現れる。女性ドライバーに驚くフォイル。

戦時下のイギリスでは、外国人には登録制度があり、そのランクによっては収容所で過ごさなければならない人たちもいた。あるユダヤ系の音楽教師は、カメラを持っていただけでスパイの嫌疑をかけられ収容所送りになってしまう。
その教師の甥が、かつて働いていた治安判事のもとを訪れ、なんとか収容所から出してもらえないかと頼みにくる。だが、判事は無理だと断る。甥は、奥さんはドイツ人なのに、収容所に入っていないという言葉を残して出ていく。
その後、その判事の妻が、殺されてしまう。

フォイルは、町にドイツ軍の爆弾が投下され若い娘が亡くなったこともあり、住民たちがドイツ人を恨む気持ちもあるので、その線から考えるが、事実は違っていた。判事の娘の婚約者マイケルが、かつて関係があった判事の妻が邪魔になって殺したのだった。

もう一人別の男も殺しているマイケルはフォイルを前にして、「自分は軍の重要な任務についている。自分を逮捕しても国のためにならない。自分がいないことによって、多くの国民が犠牲になるかもしれない。殺した者たちは、ドイツ人やケチなごろつき」というのだった。

私はこの言葉に呆れた。それじゃ、重要な仕事をしている人は、何をしてもいいことになる。もっともあの時代は、そういう考えもありだったのかもしれない。力のある人間だけが、うまいこと生き抜いていたのだろう。
判事もニセの診断書を書かせて、妻を収容所に入れさせなかったのだから。

フォイルは、音楽教師を収容所から出してやる。あなたは入ることはなかったといって。
フォイルは、マイケルを逮捕したことで、自分のやるべき仕事を再確認したようだ。
フォイルは、サムのほかに戦地で怪我をして片足を失った、元警官ポール・ミルナーを部下にする。

フォイルの息子アンドリューは数学の研究者だが、空軍に入隊することになり、配属前にフォイルを訪ねてくる。つかの間の休暇に、釣りに出かける父と息子。不安な気持ちを押し隠し、その時間を楽しむ様子が切ない。

ドイツ軍の攻撃に脅えながら暮らす人々。ドイツ系の人間を見て疑心暗鬼になる人々。戦争によって、罪のない人間が苦しむ日々。その理不尽な空気が漂う社会で、毅然として仕事をこなすフォイルの姿が胸を打つ。
by mint-de | 2014-06-10 13:53 | 海外ドラマ(英A~F) | Trackback

第一容疑者 最終話

「希望のかけら」
シリーズの最後をかざるのにふさわしい、見応えのある内容だった。
引退するテニスンの私生活と事件を絡ませ、事件関係者のそれぞれの事情とテニスンの孤独を描いている。
定年を迎えるテニスンの最後の仕事は、14歳の少女サリーが行方不明になり、その後、死体で発見された事件。サリーの父親トニーは、自分が疑われたことで腹を立てテニスンをクソ女呼ばわりする。
仕事が生きがいだったテニスンは、仕事のために、子どももあきらめほかのものごとを犠牲にして生きてきた。父との関係もいいとはいえなかった。そんな父が入院して、余命いくばくもないという。そしてテニスンは、アルコール依存の問題を抱えていた。
捜査も私生活もうまくいかないテニスンは、事件の捜査で会ったサリーの同級生ペニーに親近感を抱き、彼女にある絵を見せる。それは「ストロベリーガール」という幼女のあどけない表情を描いた絵。テニスンは、幼女が期待している表情を「希望のかけら」だと説明する。

その希望のかけらは、トニーにとってのサリーであり、サリーにとってのショーン(ペニーの父。ショーンにとってのサリーとも)、ペニーにとってのショーンだったわけで。ひとときは、テニスンにとってのペニーかも。その希望を踏み潰された怒りが、事件を生んだといえるだろう。
トニーのサリーに対する愛情はちょっと行き過ぎている気がした。サリーは、そういう状態から抜けだしたかったのかもしれない。校長であるショーンの行動には呆れるばかりだが、世の中の事件を見ていると、それほど驚かないのも困ったものだ。

父親の葬儀後のテニスンの態度には、ビックリ。あれじゃ妹のポーリーンが気の毒。いくら死体を数多く見てきたといっても、肉親の場合は違うはず。引退後は、もっとリラックスして、その性格とアルコールの問題を治すことをおすすめします(^^)
by mint-de | 2009-10-15 14:32 | 海外ドラマ(英A~F) | Trackback

見たり聞いたり、日々思うことをあれこれと…


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