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「須賀敦子静かなる魂の旅」

今日の午後、BS朝日で再放送された「イタリアへ 須賀敦子静かなる魂の旅」の第2話「アッシジのほとりに」を見た。
須賀さんの「アッシジに住みたい」というエッセーを読んで(エッセーについては、去年の記事「アッシジ」で触れている)、そこに描かれたアッシジの町を染める薔薇色の夕陽がずっと気になっていた。
今日、やっとその風景を見ることができて満足。
この番組は、須賀さんへの愛に満ちていて、制作サイドの思い入れが伝わってくる。映像も音楽も構成もとてもいい。
私はクリスチャンではないけれど、この町の静かなたたずまいは、見ているだけでも癒やされる気がする。ウンブリアの緑もとてもさわやかだった。須賀さんが何度も訪れた理由がわかったような気がした。
番組を録画して何度でも見たいと思っているのだが、残念なのが原田知世の朗読。
私のほうが上手いんじゃないかといってしまいたくなるほど(^^)素人っぽいし、須賀敦子の文章があまりにも軽く聞こえてしまう。ここまで丁寧に作られているのに、本当に残念だ。
by mint-de | 2011-02-26 20:56 | 観て☆聴いて☆読んで | Trackback

春の予感

今日はとても暖かくて、いいお天気だ。
青い空、梅の香り、穏やかな春の予感。
午後に公園を散歩すると、小さな犬を連れた人をよく見かける。
犬の散歩というより、人間の用事に付き合わされた犬って感じかな(^^)
切り株の上でポーズをとっている小犬がいて、ビックリ。
横向きで顔をちゃんとカメラに向けているのだ。
小犬は、写真を撮り終えた飼い主にほめられていた。
ウチの犬には、とてもできない芸当である。
夫のいとこは、トイプードルとミニダックスのミックス犬を飼っていて、その写真をみせてもらったら、撮った角度でトイプードル風だったり、ミニダックスに見えたりで違って見えるのが面白かった。そのいとこのケータイには、いっぱい犬の写真が入っているのだが、6か月の孫の写真が一枚もなくて、笑ってしまった。以前、ペットは子どもとは違うかわいさがあるのだといっている人がいた。彼女の「無償の愛よ」という意味は、なんとなくわかる気はするけれど、人間の一方通行的な愛という気もする。
ところで、私たち夫婦は、息子のことを話題にするとき、なぜか、犬の名前をいってしまうときがあるのだが(^^;)、そのいとこも次男の名を間違えて犬の名前でいってしまうときがあるとか。間違えるのは、気になるものだからかな(^^)

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by mint-de | 2011-02-22 16:02 | 木陰日和

『行かずに死ねるか!』世界9万5000km自転車ひとり旅 

『行かずに死ねるか!』世界9万5000km自転車ひとり旅 (石田ゆうすけ 実業之日本社)

サラリーマンをやめ、7年半をかけて世界9万5000kmを自転車で旅した石田さん。
旅の風景やそこで出会った人々への感動が生き生きとつづられていて、とても魅力的な旅行記だ。
気に入った景色の場所を訪れると、何日も滞在してしまうなんて、とてもうらやましいけれど、自転車ひとり旅というのは、それなりにリスクが伴うし孤独な旅だろう。砂漠のど真ん中で一人テントで過ごすなんて、私には到底できそうにない。
石田さんはこの旅で、生き抜く力を「経験という大きな財産を通して培われ、養われたように感じる」と書いている。
旅先で出会った人々との交流も、この本の魅力だ。
片足が義足の女性と一緒に歩き、彼女のスピードで見えるものに気付かされたり、食べ物を買うとまけてくれるおじさんやおばさんたち。テントの場所を探していると寒いからといって、家に誘って食事をごちそうしてくれる人もいる。炎天下でバテバテで歩いているとき、通り過ぎた車がわざわざUターンして水を分けてくれたり。強盗に襲われたときもあるが、出会った人々の好意的な態度に、世界には優しい人々がいっぱいいるのだと信じる気持ちになれる。
旅そのものが生きる目的になる、そんな旅ができる人がうらやましいな。(幻冬舎文庫もある)
by mint-de | 2011-02-16 13:57 | 私の本棚 | Trackback

「ザ・タウン」

ベン・アフレックの監督作品は、以前、DVDで「ゴーン・ベイビー・ゴーン」を見ていて、好印象をもっていた。この作品も最初からスリリングな展開で、最後まで緊張感を持たせる描き方は上手いと思った。
私は派手な銃撃戦やカーチェイスは苦手なのだが、強盗グループの彼らが追ってくるFBIから逃げようとするシーンでは、彼らの必死さに悲壮感のようなものを感じた。
金儲けをするには強盗しかないと思わざるを得ないような環境で暮らしている身には、まっとうに生きるという考えは最初からないのかもしれない。
銀行強盗や現金輸送車強盗の一番多い街タウン。そこで育ったダグ(ベン・アフレック)とジェム(ジェレミー・レナー)は強盗仲間。だが、ある事件をきっかけに二人の進む方向が違ってくる。
ダグは銀行強盗で人質にとった支店長クレアと恋に落ちてしまい、強盗から足を洗うことを決意する。強盗をやめたいダグと、そんなダグを引き止めたいジェム。ジェムのラストが切ないのは、そんな生き方しかできない男が哀れに思えるからだろうか? ジェレミー・レナーはアカデミー賞の助演男優賞にノミネートされているが、確かにいい演技だった。
その後のダグは、どう生きるのだろう?

ダグが人質にとったクレアと恋に落ちるというのは、ちょっと信じられない展開なのだが、それも、コインランドリーでクレアがダグに話しかけて二人の付き合いが始めるのだけれど、この辺の描き方はちょっと安易すぎる気がした。
強盗団を追い詰めるFBIの捜査官フローリーが「マッドメン」のジョン・ハム。彼もいい演技で存在感があった。AXNで始まる「マッドメン」は、男の物語という感じで私にはあまり面白そうに思えないでいるのだが、彼がでているのなら見てもいいかなと思っている。
by mint-de | 2011-02-12 13:58 | シネマ(あ~そ) | Trackback

山田太一の言葉から

僕は人間の願いやファンタジーには、丸ごと「人間」というものが語られているように思います。
つまり人間は真実だけでは生きられないのであって、そういう願いを、物語を必要としているのではないでしょうか。
真実を追求することが善だとよく言われますが、もし、人生が真実だけだったら、やっていられない。僕だってやりきれないことだらけです(笑)



(2011年2月12日付朝日新聞be 映画「ヒアアフター」の広告から)

by mint-de | 2011-02-12 13:33 | 詩と言葉から

「世界で一番遠い島・トリスタン・ダ・クーニャ」

昨日、NHKのBSハイビジョンで放送された「プレミアム8紀行」は、「世界で一番遠い島・トリスタン・ダ・クーニャ」。
トリスタン・ダ・クーニャ島は、人が定住する陸地のもっとも近いところからでも約2400キロも離れた、南大西洋に浮かぶイギリス領の絶海の孤島だ。この島に生きる260余名の人々の生活も、先日「世界遺産への招待状」で見たソコトラ島とは違った意味で考えさせられる内容だった。
島には空港がないので、南アフリカのケープタウンから貨物船で9時間もかかる。この船は1年間でたった10回しか運行されないのだという。私が驚いたのは、平等の精神に基づいた島のルールだ。羊も畑も、家族の人数によって持ち分が決められ、島で唯一のスーパーでは、貨物船が来られない場合に備えて食料を備蓄しているのだが、その割り当て分も人数に応じて保管している。島の経済は、海でとれるロブスターの輸出とマニア向けの切手の発行が主なもの。

島の中学生の一人は、自然豊かなこの島が好きなのでここから離れるつもりはないという。また、この島は1961年に火山が噴火した際、島民はイギリスに避難したのだが、2年後にその90パーセント以上が帰島した。島民は、生活するには便利なはずのイギリスより、この隔絶された島の生活を選んだのだ。

この島はもとは無人島だったが、1816年に駐屯していたイギリス陸軍が引き上げる際、ウィリアム・グラスという兵士が一人残り、妻子を呼び寄せて住み始めたのだという。妻は16人もの子を産んだ。あの時代に、こういう島で暮らそうと決意したグラスという人は、一体何を求めていたのだろう? その後、遭難した船の乗組員なども住むようになり、現在に至っているという。

学業や仕事でこの島を離れることがあっても、ほとんどの人が戻ってくるという。グラスが定めた平等で公平な世界を守りながら暮らし続けている姿は、一つの理想の共同体のように見える。テレビが各家庭で視聴できるようになったのは、2001年になってからだ。島民の暮らしは、世界のめまぐるしい変化からは無縁で、そこには穏やかで豊かな暮らしが想像できる。
でも、私はこういう不便な島では暮らせないだろうな。そう思いつつ、そんな風に思ってしまう自分は、トリスタン・ダ・クーニャで生きる人々より、ある意味で不幸なのかもしれないと思ったりもするのだ。
by mint-de | 2011-02-10 14:24 | 観て☆聴いて☆読んで | Trackback

イエメン・ソコトラ島

先週の土曜日に放送されたNHK「世界遺産への招待状」(第64回)は、イエメンのソコトラ島。紀行番組とはいえ、島の生活を取材した内容には考えさせられた。
ソコトラ島は、その自然環境から「インド洋のガラパゴス」と呼ばれるほど、独自の進化を遂げた島固有の動植物が多く、2008年に世界遺産に登録された。
降水量が極端に少ないので、木は水をためておくために太い幹になっていて、なかでも、竜血樹というシイタケのような形をした木からは、止血剤として使われる赤い樹液が取れる。島民は竜血樹の幹を削って収入を得ているのだが、温暖化の影響でこの竜血樹の絶滅が危惧されている。
島の環境を調査している研究者は木の保護を訴えるが、竜血樹で収入を得ている島民は研究者の言葉にそのまま従うことはできない。生きるためにはしょうがない。お金に余裕があるときはちょっとしか削らない。でも、お金がないときはいっぱい削るしかないんだと訴える姿には、同情してしまう。でも、竜血樹がなくなってしまったら収入はなくなるわけだから、結局、木をできるだけ傷つけないように採取することにしたらしいが、そんなアバウトさでいいのかなとも思う。
また、島には1000年以上も前から洞窟で暮らす一族がいて、ヤギを飼い自給自足の生活をしているのだが、その中のスレイマーンさんという45歳のお父さんの話には驚いた。
彼らが話すソコトラ語には文字がない。スレイマーンさんは、島の中心地のハディボには観光客が増えてお金を稼ぐチャンスが広がったので、自分も家を建てられるように仕事がしたい。仕事を探すにはアラビア語を覚えなくてはならない。島の識字率はたったの25パーセントなのだという。スレイマーンさんは何時間もかけて無償のアラビア語学校へいくことにした。
初めてもつ鉛筆、初めてかく文字。45歳のスレイマーンさんには大変なことだ。
小学校に通わせた息子から文字を教えてもらうスレイマーンさんの姿に、生まれた場所の違いで、こんなにも違う生き方になるのだなあと、改めて世界の格差というものを感じた。
観光客にとっては楽しい観光の島だろうが、そこに生きる人々にはとっては、日々の暮らしも大変な場所なのだと思った。
by mint-de | 2011-02-08 15:49 | 観て☆聴いて☆読んで | Trackback

大相撲

今日も暖かい。部屋の温度は、暖房をつけていないのに19度もあった。
庭の梅も花が開き始めた。今週末は気温が下がるようだけれど、三寒四温を経て春に近づいていくのだろう。

大相撲の八百長問題にはガッカリ。昔から噂はあったけれど、本当だったなんてね…
驚いたのは、十両の力士の給料が100万円以上なのに、その下が6、7万円という低い金額だということ。一度十両に上がったら、下に下がりたくない気持ちはわかるな。
いろんな意味で改革が必要なんだろうね。
伝統的なものは、旧態依然に陥りやすい。どこをどう改めるかは難しい問題だけれど、常にこれでいいのかという問題意識をもっていないと駄目なんだろうと思う。そういうことを怠ってきたからこういう結果になったのだろう。よりよい解決を願うのみです。

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by mint-de | 2011-02-07 16:01 | 社会畑

「私は屈しない」

月曜日にTBSで放送された、厚労省の村木厚子元局長の無罪事件をもとにしたドラマ。
逮捕から無罪になるまで、村木さんを支えた家族の愛情がひしひしと伝わってきた。
身に覚えのないことで何か月も拘留されるなんて、本当にひどい話だ。
検察側は、公判前にすでに証拠の改ざんが行われていたことがわかっていたのだから、そんな状況でよく起訴して求刑までできたものだとあきれ返る。
村木さんは、サラ・パレツキーの本から災難を乗り切るヒントをもらったらしい。以前、週刊誌でも読んだけれど、拘置所で読んだ本や食事からも何か得たものがあったといっていた。精神的にとても強くて、前向きな方なのだろう。
ドラマの田中美佐子も雰囲気がよくでていた。ドラマのなかでは、偽の証明書を発行してしまった係長は、忙しくて早く仕事を片付けたくてやってしまったといっていた。そんな理由だなんて、その結果の大きさを考えるとやりきれないな。
精神的に強い人間と弱い人間、その対比がくっきりと描かれ、とてもよくまとめられていたドラマだと思う。
by mint-de | 2011-02-02 15:29 | 日本のドラマ | Trackback

見たり聞いたり、日々思うことをあれこれと…


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