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『背後の足音』

『背後の足音』   (ヘニング・マンケル 柳沢由実子訳 東京創元社)

クルト・ヴァランダー・シリーズの7作目。
糖尿病になってしまったのに、同僚たちには、ちょっと血糖値が高いだけだとごまかすヴァランダーさん。
そんなに病気を認めたくないなら、もう少し食生活を改善すればいいのにと思うけれど、ハンバーガーやピザばかり食べていて、読んでいるこちらが気持ち悪くなってきた(^^;)

今回は、「扮装」が一つのテーマ。普段の自分ではない誰かに変装することで、人としてのバランスをとる人たち。ヴァランダーには理解できないことだけれど、人は別の誰かにならなくとも、素のままでも、他人を理解することは難しいのではないだろうか。
ヴァランダーの同僚が殺された。その同僚のことを調べているうち、ヴァランダーは、仕事をずっと一緒にやってきたのに、彼の私生活を知らなかったことに気づく。
自分はどれだけ同僚のことを理解していたのだろう?
その同僚は他の者に、ヴァランダーのことを親しい友だといっていたと聞き、驚くヴァランダー。
同僚の死後、扮装した若者たちが遺体で見つかる。二つの事件には関連性があった。しかし、なかなか犯人につながるものが見つからない。焦るヴァランダー。その上、やたらのどがかわき体の調子が悪い。
病気なのに大変だなあと思いながら読んでいたので、エピローグでほっとした(^^)
ヴァランダーが嘆くように、事件を起こした犯人の動機は不可解だ。
この間のノルウェーの事件のように、何の咎もない人間を無差別に殺す理由が、そこまでする理由が理解できない事件が多い。
こんな時代に、ヴァランダーのような刑事は、やりきれない思いを抱きながら捜査するのだろうなと、その仕事の大変さを思った。
by mint-de | 2011-07-30 11:11 | 私の本棚 | Trackback

セミの声

セミの声が響くようになった。
木陰に入ると涼しい風を感じる。
まだ8月になってもいないのに、以前の猛暑日の暑さと比べるとしのぎやすく、なんだか夏の終わりのような感じがする。

昨日の夕方、NHKラジオを聞いていたら、サッカー女子のなでしこリーグの話をしていて、以前なでしこリーグで活躍していた方が、仕事をしながらサッカー練習をする環境を、そういう状況だったからこそ強くなれたような気がするとおっしゃっていた。
確かにサッカーだけに打ち込んで、それで食べていければよいのだろうけれど、逆に、そうできない困難さがあるからこそ、練習できる時間の貴重さがわかるのだろうし、働くことで社会性が身につくし、精神面でも強さがそだつのかもしれない。
「逆境がバネになる」
W杯で優勝した彼女たちって、すごい女性たちだなあと、あらためて感心したのだった。

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by mint-de | 2011-07-26 14:34 | 木陰日和

占ってもらう気持ち

先日、占いコーナーが真向かいにあるレストランで食事をした。
ちょうど私の席が、占い師さんの顔が見える位置。
ところどころ曇りガラスになっているので全部見えるわけではないが、私は、お客さんはくるのだろうか? もうかるのかな? などと、興味津々(^^;)
驚いたことに二人の占い師さんの前に、一人ずつお客さんがやってきた。
私は、占いにはまったく興味がない。
悩み事を信頼する人に相談するのなら理解できるけれど、占ってもらって何になる?
気休めとか気分転換とか、信じたいことだけ信じて自分を勇気づけるとか、いろいろ理由はあるのだろう。
でも、胡散臭さがプンプンする占いって、やっぱり理解できないなあ。
占い師さんは、自分の仕事に誇りをもっているのだろうか? 聞いてみたい気がする。
占ってもらっていた二人の女性の背中を、私は不思議な気持ちで見ていたのだった。
by mint-de | 2011-07-20 10:57 | 木陰日和

「甘いチョコレート 苦い現実」

「BS世界のドキュメンタリー」の再放送番組で、「甘いチョコレート 苦い現実」を見た。
カカオ豆の生産地である西アフリカでは、不法な児童労働によってカカオ豆が収穫されているという。
ガーナの隣国ブルキナファソから人身売買で売られてきた少年は、学校へも行かずひたすら鉈をもって木からカカオの実をとっていた。
取材した記者がチョコレートを渡すと「初めて食べた」といい、「おいしい」とニッコリ。
私はその言葉に驚く。
毎日毎日無報酬で働かされて、自分が収穫したカカオ豆から作られたチョコレートを食べたことはないのだ。
普段、どんな過程を経てチョコができるかなんて考えもせず、ただおいしいと思いながら食べていたチョコ。
ガツンと殴られた気分。
アフリカが貧しいままなのは、先進国が適正な価格でアフリカの国々と取引をしてこなかったからだと聞いたことがある。
カカオ豆の先物取引で机上で儲けている人々と、農園で汗水流して働いている人々のあまりにも違うお金の価値。
番組にでていた売られた少年は、記者の努力が実り、母親と再会しブルキナファソに戻ることができた。
私は、これからチョコレートを食べるときは、カカオ豆の収穫に携わる人々にちょっぴり思いをはせながら食べようと思ったのだった。
by mint-de | 2011-07-19 15:52 | 観て☆聴いて☆読んで

優勝おめでとう!なでしこジャパン!

女子サッカーW杯の決勝戦を、3時半に起きて観た。
アメリカの圧倒的に多いシュート攻撃に、これじゃ勝てないなと、内心思っていた。
でも、なぜかアメリカの選手たちはゴールをはずしてしまう。
アメリカ側は自分たちのほうが強いと思っているだろうから、逆にそれがプレッシャーになってしまったのかもしれない。
試合に勝つということは、今の力を出し切って決してあきらめずに戦いぬくということ。
集中力と忍耐。最後は精神力の勝負なのではないだろうか。
テレビを観ながら、負けそうなんて思っていた私のような人は、根性なしだな。
重たい空気がたれこめる今の日本に、明るく元気になれる風を送ってくれた、なでしこジャパンの選手たち。
最後まで粘り強く戦いぬいた、世界一のあなたたちに心から拍手を!
あなたたちは、すばらしい!

我が家のナデシコは暑さに負けていますが…
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by mint-de | 2011-07-18 09:11 | 観て☆聴いて☆読んで

牛も可哀想

牛のえさに、放射性セシウムに汚染された稲わらを与えていた問題で、農水省の指導が徹底していなかったと新聞に載っていたけれど、こんな調子じゃこれから先もいろいろ問題がでてきそう。行政の対応ってどうしてこう遅いんだろう。
専門家が「とりあえず安全です」といっても、なんだか全然安心できない。自分でできる範囲で被曝をおさえて、余計な放射性物質を取り込まないようにするしかないだろう。
今は、水道水の放射性物質は「不検出」となっているけれど、不検出というのは、まったくないという意味ではないらしいから、最近は、ミネラルウォーターが箱ごと買えるようになったので、我が家では、ご飯をたくときと味噌汁、飲用には買った水を使っている。
探すと、一本99円くらいのものもあるので、当分はお金がかかるけれど水を買おうと思っている。

今後は魚も問題になってくるのだろう。おいしいお刺身がちゃんと食べられるだろうか?

葉っぱはよく茂ったけれど、花は咲かなそうなネムの木

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by mint-de | 2011-07-16 09:37 | 木陰日和

セシウム肉

高濃度のセシウムが検出された牛肉のニュースに、やっぱりと思う。
検査には限界があるだろうから、「もれ」はでてくるだろうと思っていた。
たとえ食べてしまっても、これだけなら問題はないといっているけれど、これから先、こんなケースがいっぱいでてきたら、そうもいってられないのでは?
でも、体内に入ったセシウムは排出されるそうだから、これからは、みずからの自浄作用に期待するというか、体を鍛えるしかない! と思うほうが、なんだかんだ心配するより、精神的にはいいのではないだろうか。
ところで、豚肉や鶏肉の話は聞こえてこないけれど、豚や鶏は大丈夫なのだろうか?
by mint-de | 2011-07-13 14:45 | 社会畑

久田恵の言葉から

  現実の生活に行き詰まったとき、そこにとどまっていては、何も見えない。だけど、自分からはなかなか出ていけないものです。そんなときは、ファンタジーの力を借りて跳んでみよう、と思うようになりました。それは何も別の場所に行くことじゃない。赤毛のアンが平凡なくぼ地を「スミレの谷」と名づけたように、今いるここを、自分にとってすてきな場所に変えていく、ということです。
 大事なのは、誰かに幸せにしてもらおうと思わず、一人でも自由に、楽しく生きられる力を育てること。いまも日々、練習中です。


   (2011年7月8日付夕刊 「人生の贈りもの」 久田恵 「行き詰まったとき、跳ぶ力を」から)
by mint-de | 2011-07-09 15:46 | 詩と言葉から

お父さんを尊敬できますか?

今日の朝日新聞に載っていた「おやじのせなか」では、比嘉愛未さんが自分のお父さんについて語っていた。彼女の「父以上に尊敬する人はいません」という言葉に、とても感心した。
私自身が、父親に対してはその反対のような気持ちをもっていたため、自分の父親が好きだとか尊敬するなんていえる人が、うらやましいしいと思うし、そういう家族って、すばらしいなあと思う。
彼女は「マルモのおきて」にも出演していたけれど、彼女こそ、あのドラマにふさわしい人だったのかもしれない。
彼女のお父さんは、高校生でも門限が7時といっていたそう。厳しくしつけられても、とても素直に育ったと感じさせる比嘉さん。
今は、お父さんが運転するバイクの後部座席に乗ってツーリングしたいといっている。
25歳の女性にしては、ちょっとビックリな発言だけれど、その仲のよさに家族の愛情が感じられる。
私などは、子どもから尊敬なんてとてもされないだろう。
「尊敬する」といえる比嘉さんのような娘さんを育てたお父さんは、どんな風に子育てをされてきたのだろう。ぜひ、伺いたいものだ。
by mint-de | 2011-07-07 14:00 | 観て☆聴いて☆読んで

『闇の記憶』

『闇の記憶』 (ウィリアム・K. クルーガー 野口百合子訳 講談社文庫)

(元)保安官コーク・オコナー・シリーズの5作目。今回も面白かった!
コーク自身が命を狙われ、家族も危険にさらされ、事件はナゾを残したまま続編へと続く形になっている。
一人で逃亡するはめに陥ったコークの今後がとても気になる。

保安官に復帰したコークは、ある日、保留地からの通報で現場に駆けつけたが、そこで狙撃されてしまう。
それはコークの命をねらったウソの通報だったことがわかる。
その後、弁護士である妻ジョーが仕事で関わりのあった男が殺害された。
そして、その男の兄はジョーの昔の恋人だった。
ジョーとかつての恋人との再会、またコークをたびたび救うことになるセキュリティ・コンサルタントのダイナとコークの関係も興味深く描かれている。
ダイナがコークの本当の味方なのかどうかはわからないので、そのへんのナゾも気になる。
次作は今年の12月刊行予定。早く読みたいな。
by mint-de | 2011-07-05 14:48 | 私の本棚 | Trackback

見たり聞いたり、日々思うことをあれこれと…


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