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刑事フォイル 第28話(9-3)

「エリーズのために」 

ラストエピソードにふさわしい内容だと思った。
ヒルダが若い男に撃たれた。男は「エリーズのためだ」と言い残した。
エリーズは、ヒルダが戦時中に所属していた特殊作戦執行部で期待をかけた諜報員の暗号名だった。
1944年、ドイツ側に無線が傍受されていると知らされていたのに、ヒルダの上司ウッドヘッドはフランスでの諜報活動をやめさせようとはしなかった。部の存続とノルマンディー上陸作戦を成功させるためには、活動したという事実が大事だったのだ。
何も聞かされていなかったヒルダは、フォイルから真実を知らされ、自責の念にかられる。
戦争に勝つために、がむしゃらに事を進める、一人ひとりの人命が危険かなど斟酌している場合ではない、とにかく勝つことが最優先。戦時中の軍の考え方だろう。だが、ヒルダはその考えには同調できなかった。
若い女性の命を奪ってしまったことに、戦後になってもその事実が彼女を苦しめたのだ。
このエピは、戦争で犠牲になった多くの命への鎮魂の意味が込められている気がする。
サムはやっと妊娠を口にできた。戦後の新たな始まりを予感させて、ドラマは終わったのだ。
by mint-de | 2015-08-30 15:53 | 海外ドラマ(英A~F) | Trackback

「わたしに会うまでの1600キロ」

アメリカ西海岸、メキシコ国境からカナダ国境まで南北に延びる自然歩道パシフィック・クレスト・トレイルを踏破したシェリル・ストレイド。山歩きの知識もろくにない彼女だが、1600キロを94日間で歩き切った。
無謀ともいえるトレッキングに、なぜ彼女は挑んだのか?
映画は、コースを歩くシェリルの姿と、彼女の回想シーンを交えながら展開していく。
シェリルは母親の若すぎる死を受け入れられず、夫のいる身なのに他に男を求め自暴自棄な生活に落ちていき、結局、離婚。喪失感と絶望感に襲われた彼女は、自分を立て直すべく1600キロを歩くという過酷な試練を己に与えたのだ。
母親の言葉で印象的な言葉があった。
「日の出と夕焼けは見ようと思えばいつでも見られる。美しいものを見ようとしなさい」
特別な何かではなく、日常でも感動できるものはある。ささやかな幸せを探しなさいというようなことだと、私は受け取った。
シェリルは、コースを歩いていくうちに、自堕落だった過去もそうならざるを得なかった自分の一部だと思えるようになり、前を向くことができるようになったのだ。
再生とは、過去の自分を許すことから始まるのだと思った。
エンドロールで、実際のストレイドさんが歩いた写真が出てくる。意志の強そうなお顔に、1600キロも歩いたということが納得できた。
それにしても、広大な自然の中、夜たった一人でテントを張る、その恐怖感を思うと、よく歩けたものだと感心する。(2014年 アメリカ映画)
by mint-de | 2015-08-29 11:05 | シネマ(ま~わ) | Trackback

散歩のマナー

犬との散歩中、またまた小さい犬にケンカを売られる。今年で3回目だ。
マイワンコは普通に歩いているのに、何故か小犬がキャンキャン吠えてくる。そして追いかけてきたのだ。
その小犬の飼い主は、足でリードを押さえていただけなので、小犬が強く引っ張ったら自由になってしまったのだろう。すぐに飼い主が追いつき、マイワンコも何事もなかったかのように歩き出したのでホッと安心。
でも、その飼い主は全然謝らなかった。もしマイワンコが怒ってガブッとしたらどうなる?
小犬を散歩させている飼い主の多くは、自分の犬は怖くないから心配ないと思っているのか、誰がそばを通ろうとリードを長くしたままだったり、スマホを見ながら散歩させたりしていて、そのマナーはどうなんだと呆れてしまうことがある。小犬でもちゃんとマナーを守って散歩させてほしい。
それにしても、小犬に「コイツハナニモノダ」と興味をもたせてしまうマイワンコ。彼は、強烈なオスのフェロモンを発散させているのかもしれないと思ったりもする。

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by mint-de | 2015-08-26 15:38 | 木陰日和

刑事フォイル 第25話(8-3)

「ひまわり」 

一挙放送でシーズン8を見終えた。
スパイものは苦手なので、MI5のフォイルに感情移入できるか不安だったのだけれど、フォイルの仕事ぶりは警察で働いていたときのままで安心した。
ただ、1話と2話のスパイ事件には興味はもてなかったけれど、3話のエピは見ごたえがあった。

MI5は元ナチス親衛隊のシュトラッサーをソ連の情報を知るのに好都合だとして、保護下に置いている。だが、アメリカ側は彼を引き渡せといってくる。彼を渡したくないMI5の長官。
一方で、ナチスを絶対許せない人々がいる。戦争が終わってもナチスからの仕打ちを忘れられず心を病んでしまった帰還兵など、彼らの苦悩はとても深い。
長官の企みに気づいたフォイルが、バレンタインと協力してアメリカ側に知らせた行為には、多くの人が納得するだろう。国レベルの考えと市民感情の違いが、よくでていた。
議員となったアダム(俳優さんが変わっていたのがちょっと残念)も、不正を許せず上司を追及する。
アダムは、庶民の話をよく聞き、正義感が強い真面目な政治家。サムとアダムに関連したエピは、戦後の物資が不足した暮らしの大変さが伝わってきて、どの国も大変だったのだなあとつくづく思う。
by mint-de | 2015-08-25 15:14 | 海外ドラマ(英A~F) | Trackback

刑事フォイル 第22話(7-3)

「反逆者の沈黙」 

1945年8月、フォイルは後任が決まり、やっと警察を辞職する。
アメリカへ渡航する準備も整ったとき、フォイルは、大逆罪でジェームズ・デベローという青年が裁かれることを知る。彼を救うために奔走するフォイル。
ナチスに加担したジェームズは、死刑が確実なのに一切弁明しようとはしなかった。少年時代に目撃した事件が彼のトラウマになっていたのと、ドレスデンですさまじい空襲にあったことで、ジェームズの精神状態はひどいダメージを受けていたのだ。

何故、フォイルがそんなに必死になるのか疑問だったのだが、謎はラストに明かされる。
フォイルの昔の恋は、警察を辞めたフォイルへの餞のエピだったのかもと思ったりもする。
ナチスに加担したというだけで死刑になるなんて、それも怖い話だ。
情報部員の資料がなくなったからといって、違う人間が部員になりすますなんて、そんな情報局で大丈夫かと思ったりもする(^^)
フォイルがアメリカに行く理由がわかった気がする。多分、戦時中に逮捕できなかったあの男(2-1「50隻の軍艦」のペイジ)を捜しにいくのだろう。戦争が終わったら、絶対捕まえてやるというようなことをいっていたから。でも、警察を辞めた身分で何ができるのだろう?

今回のエピでは、アダムの話のほうが個人的には面白かった。
下宿屋なんて嫌だとかいっていたのに、町の再開発のために取り壊すといわれると断固反対し、緑地を守れと声を上げたアダム。緑地には古代ローマの遺跡があることが判明し、アダムが勝ったと思った矢先、ボロ下宿屋はガス爆発を起こしてしまう。そんな現場でサムにプロポーズしたのは、滅茶苦茶の状況(戦後)からの旅立ちという意味があったのかもしれない。
by mint-de | 2015-08-19 14:55 | 海外ドラマ(英A~F) | Trackback

刑事フォイル 第20話(7-1)

「帰れぬ祖国」 

1945年6月。終戦から1か月。
フォイルの後任はなかなか決まらない。だが、フォイルは4週間後には辞めると宣言。アメリカでやることがあるのだという。
フォイルは、軍隊時代の上司で陸軍省の准将からロシア人の脱走兵の捜索を依頼される。その脱走兵はドイツに加担していたといい、捜索は極秘でという准将。
サムは、ブライトン近郊に住む画家サー・レナードの秘書兼家政婦として働いていた(ヌードモデルの話にビックリ。新しい時代を強調したかったのかな)
画家の家には、捕虜で労働派遣されていたロシア兵ニコライがいて、脱走兵はニコライにお金を借りに来ていた。画家が殺され、ニコライが失踪したことから、ブライトンに異動して警部補となったミルナーが事件を担当することに。
准将からの依頼を不審に思ったフォイルは、サムにも手伝ってもらい、准将の真の目的を知る。反共側のロシア兵はロシアに強制送還されると、すぐにスターリンに殺されると知っていたので、捕虜たちは必死に逃げていたのだ。
その事実が公表されると困るので、上からの命令だといってロシア兵を捕まえようとする准将。
フォイルは、自分が狙われたことで准将の卑劣さに報いるべく、彼を脅してニコライを救出する。
組織には、自分の立場を守ることに必死で、上からの命令には絶対服従する准将のような人間は必ずいる。このドラマを見ていて溜飲が下がるのは、そういう人間にも屈しないフォイルの態度だ。

今回は、フォイルとサムが銃弾から逃れる危機一髪のシーンもあり、戦中とは違う展開のように感じた。
サムのモデル話とか、功を焦ったミルナーのフォイルに対する冷たい態度とか、クスッと笑えるシーンもあって、戦後の少し明るい雰囲気が感じられた。フォイルはアメリカで何をしたいのかな?
by mint-de | 2015-08-14 14:55 | 海外ドラマ(英A~F) | Trackback

刑事フォイル 第19話(6-3)

「警報解除」 

1945年5月、終戦は間近だ。
ヘイスティングス署は引っ越しの準備、ミルナーは昇進の通知を心待ちにし、フォイルは戦争が終わったら辞職予定。職を失うサムは、職探しに懸命だ。
市民は、やっと戦争が終わると安堵しているが、帰還兵の中には、戦場での凄惨な体験に苦しんでいる者もいた。キーファー少佐をはじめ、戦地から戻ってきた兵士たちにとって、過酷な体験は精神的なダメージが大きく、自分を取り戻すには長い時間が必要だった。
無事に戻ってきたアンドリューがサムに語った詩に、彼らの思いが込められている気がする。
生き延びた人々は大切なものを取り戻せると思っているけれど、友人や知人、失われた多くの命を思うとき、自分の心はもはや昔のように晴れ晴れとした思いを抱けないのだと…
アンドリューは、サムに謝っていたけれど、彼は女性との付き合いに関しては学べない男らしい。友達でいようといっているのに、結婚を口にするなんてね。その辺の軽さは、父と全然似ていないね。
ミルナーの子の誕生と終戦。辛く苦しい日々は、やっと終わったのだ。
by mint-de | 2015-08-13 14:38 | 海外ドラマ(英A~F) | Trackback

昨日は立秋

今朝はいつもより涼しかった。
暑さがちょっとだけ和らいで、ホッとする。
でも、これから先の予想気温を見ると、またまた猛暑日に近い気温。
いったい、この暑さはいつまで続くのだろう。

先日のニュース番組で、事情があって母親に育てられなかった女性の育児を支援する団体の活動を見た。
母の愛を知らないで育った人が母になる、育児への不安がある人たちをサポートする活動だ。
母がいることを当たり前として育った私には、彼女たちの心の中は想像するしかないのだが、何か根源的なものの欠落みたいな思いがあるのかもしれないと思ったりする。
サポートする方が、よくやっているとほめていたけれど、彼女たちの思いは複雑だろう。
健気な彼女たちを見ていたら、母の愛を知らなくともその分、自分の子どもに愛を注いでがんばってやってほしいと思った。
社会には、いろんな境遇の人が生きているのだなあ…

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by mint-de | 2015-08-09 14:37 | 木陰日和

刑事フォイル 第18話(6-2)

「壊れた心」 

1944年10月。
ラスト、サッカーの賭けで「偶然が勝った」というセリフが効いている。
理性的なはずの医師ノバクが、偶然の出来事で感情に支配されてしまった心が切ない。
戦場で心を病んだ兵士たちを診ていた精神科医のノバクは、ユダヤ系のポーランド人。偶然、国を出ていたときにドイツ軍が侵攻してきて、妻子は収容所送りになった。
ドイツ軍の捕虜だったフレッドは、5年ぶりに妻子のもとへ戻ってきた。足に凍傷を患い、囚われの身として心にも傷を負ったフレッド。その彼が、家に帰って目にしたのは、妻子と親しげに話す、収容所から派遣されてきた捕虜のドイツ兵だった。
少年トミーは、父親に反抗して家出をして、疎開先だった家にやってきた。トミーも爆撃で母を亡くし、電報配達の仕事で戦死の知らせを届けることで、傷ついていた。
ノバク、フレッド、トミーの話を巧みに配して、戦争による心の傷、ドイツ軍への怒り、偶然が重なって罪を犯してしまうという心情が丁寧に描かれていた。
フレッドもトミーも、支えてくれる人がいたから、立ち直ることができたのだろう。だが、ノバクの場合は、愛する者を奪われたという怒り、すべてを失くしたという絶望感が、理性を忘れさせてしまったのだ。戦争がなければ、彼はこんな犯罪を犯すことはなかったのだ。
by mint-de | 2015-08-06 13:49 | 海外ドラマ(英A~F) | Trackback

刑事フォイル 第17話(6-1)

「疑惑の地図」

1944年4月、フォイルは警察を辞めていた。
サムにタイプを頼んで、戦時中の警察の仕事を振り返っている日々。
戦況は、ドイツに不利な状況になっていた。
ミルナーは、フォイルの後任メレディス警視正のもとで仕事をしていたが、このメレディスは仕事に対する熱意には欠けたフォイルとは正反対の人物。ミルナーは異動願いを出そうかとまで思い詰めていた。
そんなときに、空軍が爆撃に必要とする地図を作っている部署で働いていたヘンリーが、遺体で見つかった。自殺に見せかけた殺人だと考えるミルナー。そのミルナーを狙った銃弾がメレディスに当たってしまう。
フォイルは、警視監の頼みでメレディスの後を継いで復帰することに。サムもまた運転手として働くことになった。

信心深いヘンリーの苦悩は痛ましい。自分が作る地図によって、命を落とす人々がいるという罪の意識。
そして、息子二人が戦死したメレディス夫妻の悲しみも痛ましい。心が死んでしまったという妻の言葉。
サムのおじの牧師が慰めようとしたが、彼も自分の考えを押し付けるのはよくないと反省していた。
神を信じることで救われることもあるが、神なんていないと絶望することもあるのだ。人は、その人なりの方法で光の方向を見つけるしかないのだ。
フォイルは、普段着より背広姿のほうが似合っていると思った。
by mint-de | 2015-08-04 16:39 | 海外ドラマ(英A~F) | Trackback

見たり聞いたり、日々思うことをあれこれと…


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