ワクチンBA.4-5

コロナのオミクロン株に効果があるといわれるBA.4-5のワクチンを打った。
なにしろ高齢者なので、5回目の接種になる。1年間で3回も打つなんて、体に悪そうな気がしてしょうがない。
前回、腕の痛みで夜中に目が覚めて調子が悪くなったし、そんなに長生きするつもりはないので打つのはやめようかとも思ったけれど、周りに迷惑をかけないことを優先して接種することに。でも、接種後、急変して亡くなった方がいるとニュースで聞くと不安な気持ちになったり、ワクチンを信用していなくて一度も打ったことがないという人の話を聞いたりすると、やはり、この注射どうなの? と疑問がわいてくる。
大体、打って熱が出たり頭が痛くなったりするなんて、おかしくない? インフルの予防注射を打ったときには、何の変化もなかったけれど、今回の注射は5回目で初めて次の日に倦怠感と頭痛でずっとベッドの上だった。
テレビでコロナの解説をしている松本先生は、Nスタでもう第8波の後はそういう大感染はなくなるのではないかといっていたけれど(根拠は不明)、いい加減収まってほしいもの。感染しても飲み薬で何とかなる状態になれば、マスクとはサヨナラできるだろうけれど。来年こそ、普通の日常が戻って、あちこちに気軽に出かけられるようになりたいな。

  
   ハナミズキの葉っぱ 晩秋だ~
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# by mint-de | 2022-11-20 14:10 | 木陰日和

「刑事シンクレア シャーウッドの事件」(原題Sherwood)

AXNミステリーの一挙放送で全6話を見た。刑事ドラマながら、生きていく上での普遍的なテーマが盛り込まれていて、見ごたえがあった。
脚本家のジェームズ・グラハムが、育った地域ノッティンガムシャーで実際に起きた事件から着想を得て作られたドラマだという。

かつて炭鉱労働者として働いていた人々と家族が数多く暮らす町で、いまだにストに参加した者とスト破りをして仕事を続けた者が、わだかまりを抱えたまま生活している。そんな中で、殺人事件が起こる。殺されたのは、かつて自分とは反対の立場にいた者をいまだに「スト破り」と非難していたギャリーという男だった。
捜査の担当になったのは、ストライキ当時、巡査として働いていたシンクレアだった。シンクレアと一緒に捜査することになったロンドンからやってきたソールズベリーは、その当時のある事件でシンクレアが知っている男だった。

事件の捜査の中で浮き彫りにされるのは、国家と警察の欺瞞、その政策や命令に左右される普通の人々の姿だ。
ギャリーを殺した若者の動機にはあきれるが、もう一つの殺人事件の犯人は、ただ怒りにまかせて殴った結果の事故で、彼が精神的に追い詰められていく様子は哀れでしかない。

「憎しみ」と「許し」、過去にとらわれて生きていては前に進めない。ギャリーの妻が語る「憎しみながら生きるなんてうんざり」という言葉が印象的だ。
捜査するシンクレアもまた過去にとらわれていたからこそ、殺人事件の犯人の動機を昔のスト絡みと推測してしまったのだろう。だが、最後までわからなかった当時の警察のスパイを、シンクレアが許そうとしたのは過去の事件から解放されたいという彼の思いの表れなのだろう。
シンクレアもソールズベリーも過去に折り合いをつけ、前に進むことができた。
人を「許す」ことは難しい。そして自分自身を許すこともまた、難しいのかもしれないと思ったりもする。

# by mint-de | 2022-10-17 16:22 | 海外ドラマ(英S~Z)

「気象庁の人々」

ネツトフリックスで全16話を見た。
四季折々の気象用語と日々の出来事をうまく絡ませながら、職場での恋愛やそれぞれの人間模様を描いたドラマ。
韓ドラにありがちな意地悪な人間がでてこなくて、後味の良いドラマだった。
気象予報の難しさはなんとなく理解しているつもりだったけれど、こういうお仕事は気苦労が多いのだろうね。
優秀なハギョンと部下のシウの職場恋愛がメインだけれど、同僚たちの生活も描かれて、みなさん、ハッピーな形で終わった点も見ていて気持ちがよかった。
最終話は、名言ともいえるハギョンの母のセリフが印象に残った。
「この世で一番バカなセリフは愛しているけど別れたよ。憎たらしいうえに偽善的なセリフよ」
「明日の天気の予報より今日の天気を観察しなさい」
「今日をきちんと生きないと予報も当たらないわよ」
人生は、天気予報のように予想していたようにはいかない。今を懸命に生きるしかないのだ。

# by mint-de | 2022-05-25 15:33 | 韓国ドラマ

平和

今のウクライナの状況には言葉がない。
自らの国民を騙し、他国に攻め入る行為を正当化する大統領。国際的な会議の場でも平気で嘘をつく大使。フェイク動画まで流している。
高度な兵器を使う割には、やっていることがなんだか幼稚っぽい。
こんな人々に、命を奪われたり傷を負わされたりするなんて。
やりきれない。
自分たちの利益のためなら何をしてもいい、そんな風に思う人々がいる限り、世界から戦争はなくならないのだろう。
西暦2022年。いろいろ進化していても、人類は戦争をやめられない。
むなしいばかり。
一刻も早く平和な日常が戻りますように!

# by mint-de | 2022-03-20 15:02 | 社会畑

春 少女に (大岡信)

春 少女に    (大岡 信)


ごらん 火を腹にためて 山が歓喜のうなりをあげ
数億のドラムを どっとたたくとき
人は蒼ざめ逃げまどふ

でも知っておきたまへ 春の齢の頂きに きみを押し上げる力こそ
氾濫する秋の川を動かして人の堤をうち砕く力なのだ

蟻地獄 髪切虫の卵どもを 春まで地下で眠らせる力が
細いくだのてっぺんに秋の果実を 押しあげるのだ

ぼくは西の古い都で噴水を いくつもめぐり
ドームの下で見た神聖な名にかざられた人々の姿

迫害と殺戮のながいながい血の夜のあとで

聖なる名の人々は しんかんと大いなる無に帰してゐた

それでも壁に絵はあった
聖別された苦しみのかたみとして
大なるものは 苦もなく小でありうると誇るかのように

ぼくは 殉教できるほど まっすぐ つましく 生きてゐない
ひえびえとする臓腑の冬に よみがへるのはそのこと

火を腹にためて 人が憎悪のうなりをあげ 数個の火玉をうちあげただけで 
蒼ざめるだらう ぼくは

でも きみは 知ってゐてくれ
春の齢の頂きに きみを置いた力こそ
氾濫する秋の川を動かして人の堤をうち砕く力なのだ


# by mint-de | 2022-03-16 15:19 | 詩と言葉から