八日目の蝉 第4回

「恋」

2009年、恵理菜(薫)は、希和子に誘拐された事件で取材を受ける。
過去の事件は自分なりに調べたし記憶がないので、何もいうことはないと無関心を装う恵理菜。
取材をした女性は千草といって、マロンという名でエンジェルにいたことがあり、薫のことを覚えていた。千草は恵理菜を誘って「エンジェルの家」へいく。エンゼルが逮捕されてから元信者らと争いになっているので、土地や建物はそのまま放置されていた。千草は、希和子が逃亡した小豆島にいって、その後の取材をするつもりだというが、恵理菜は覚えていないことは自分の過去とはいえないといって、そこで別れる。
不倫をして妊娠し、その相手と別れた恵理菜の目には、すべてが色あせて見えていた。
そして、希和子は今どこでどんな気持ちでいるのだろうと思うのだった。

1993年3月、希和子は薫と小豆島に渡った。
久美の母(昌江)の素麺屋を訪ねたが仕事がなく、途方に暮れる。その様子を見ていた漁師の文治が、ラブホテルにいけば仕事があるだろうと教えてくれる。希和子はそこで働き始めたが、昌江が子どもためによくないので、ウチで働きなさいといってくれる。
昌江は、久美が何も連絡してこないので心配していたが、希和子たちに親切にすることで気が紛れる様子だった。希和子は申し訳ないと思いつつ、昌江の好意に甘える日々だった。薫も島の生活になれ、穏やかな暮らしが続いていたが、ある日、薫が急に腹痛を起こす。
医者に診てもらうと腸閉塞かもしれないので、急いで島外の病院に連れていきなさいといわれる。
港に着くと最終のフェリーが出航してしまった後だったが、たまたま文治がいて、彼の船で病院へいくことができた(緊急の場合、普通はお医者さんが手配してくれると思うけれど…)。
無事に薫の治療を終え、家に帰った希和子は、ときどき余った魚を届けてくれていた文治の優しさに気付いていく。文治は、子どもを亡くし、その後妻に去られた男だった。子どもを亡くした夫婦の気持ちを話す文治の言葉は、希和子にとってもつらい言葉だった。
薫との暮らしに必死に生きてきた希和子にとって、文治の存在は頼れる優しい木のようだった。
「虫送り」という夏祭りの日、希和子は薫と共に浴衣を着て、楽しいひとときを過ごすのだった。

恵理菜は、とてもクール。妊娠していても落ち着いて行動している。
彼女は本当に希和子のことを覚えていないのだろうか。無理に思い出さないようにしているようにも見える。
自分の父とその愛人の行為の犠牲になったことを思えば、冷めた目で人生を見つめてしまうかもね。
来週は、遂に逮捕されてしまうようだ。
by mint-de | 2010-04-21 14:57 | 日本のドラマ