「女検察官アナベス・チェイス」 第1話

「職場復帰」 

スーパードラマTVで新しく始まったドラマ。アメリカでは2005~2007年に放送された。
若き検事補アナベスが、育児と検察官としての仕事を両立させていく様子が描かれている。似たり寄ったりの刑事や弁護士を扱ったドラマに比べると、育児と仕事に奮闘する若い女性という設定が新鮮で親近感がもてた。

アナベスは建築関係の仕事をしている夫ジャックと赤ちゃんのヘイリーと暮らしている。育児も仕事もやりたいので、3か月の産休後に仕事に復帰する。早速、上司のスティーヴに部屋に母乳用の冷蔵庫がほしいと頼む。この頃はおっぱいが張るから、こんなにスマートに仕事はできないだろうと思うし、赤ちゃんが夜泣いたら寝不足にはなるし、3か月で復帰だなんてちょっと信じられないけれど、まあドラマなのでそれなりにがんばってほしいと思います!(^^)

アナベスが担当することになったのは、モリー・マクニールが家に火をつけ、子どもたちが火傷を負ったという事件。子をもつアナベスとしては、とんでもない母親だと憤慨していたが、真相は驚くべき事件だった。モリーと息子と娘は、父親であるマクニールに監禁されていたのだ。2年間、ずっと家に閉じこめられていたという。警備会社の社長であるマクニールは、窓や戸にがっちり鍵をつけ、中から出られないようにして電話もつけていなかった。彼がなぜそこまでしたのかまでは説明されていなかったが、マクニールの母親の教育に問題があったようだ。

娘の話からマクニールの虐待を疑ったアナベスは、モリーを釈放してマクニールを逮捕する。アナベスが父親のDVだと説明しても、上司のモリーンやスティーヴはすぐに信じようとはしない。証拠を探していたアナベスは、刑事からマクニールがモリーを虐待しているときに息子のソニーから警察に通報があったと知らされる。事情を聞きに行ったアナベスに向かって、ソニーは自分から法廷で証言するといってくれた。

法廷で、ソニーは父親への恐怖心と闘いながら、自分が火をつけたと話す。死ぬか、助けられるか、どちらにしても監禁生活から解放されることを望んでいたからと。こんな父親がいるなんて信じられないけれど、母親も2年間もこんな生活に耐えていたというのも、なんだかねぇ…。子どものためにも、もう少し早く解決すべきだったと思う。DVを受けた妻は、なかなか夫と別れられないらしい。相手を否定することは自分を否定することにもつながるので、そうしたくない、自分の選択が間違っていたと思いたくないとか。モリーの態度にもちょっと優柔不断なところがあった。

アナベスは、ホルモンのせいにしていたけれどかなり感情的な人。マクニールの有罪が決まってうれしそうだったけれど、こういう人は、刑務所からでてきてからもかなり怖い存在になるのではないだろうか。子どもの父親だという事実は変わらないのだから。二人の子どもが心配だよね。
by mint-de | 2010-08-13 14:29 | 海外ドラマ(A~G)