自然の中の観覧車

今、話題になっている北海道の上富良野町深山峠に建設予定の観覧車。この記事によると、地元の町や観光協会は賛成しているわけだけれど、この方達は、やはり経済効果を期待して、こういう結論になったのだろう。
何を求めて、観光客が富良野にきているのかを、あまりわかってはいないのだと思う。
確かに、日本の中でも北海道は景気が悪い。何とかして儲けたいという気持ちは理解できる。だからといって、大自然の雄大な景色のなかに、巨大な人工物をつくるという発想には、「それは違うでしょう」といいたくなる。今ある大自然が魅力なのに…。
観覧車から眺める景色も雄大そうではあるけれど、富良野の丘に観覧車は似合わないだろう。都会や遊園地にはピッタリでもね。
服装にTPOがあるように、モノには、そのモノがあるべき場所というのがあると思う。
たとえば、上高地に観覧車を想像してみる。それは、ありえない光景だ。スキー場のリフトも自然の中の人工物だけれど、観覧車ほどの圧迫感はない。
そう、観覧車は巨大で、シンボル的なんだよね。
荒野に観覧車がある風景なんて、違和感ありまくりだけれど、そういう不思議な光景を見てみたい自分がいたりもする(^^;) それは、廃墟への興味に近い感覚かもしれない。

私としては、観覧車の建設は反対だけれど、ただ、現地の事情も知らずに、景観の邪魔だから反対というのも、勝手すぎる気もする。今の魅力をそこなうことなく、現地の経済が潤う方法をもっと考えてほしいと思う。

横浜には、似合っている観覧車
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by mint-de | 2008-12-04 15:34 | 社会畑