「SPIRAL~連鎖~」 第1話

ミステリチャンネルで、5月にシーズン2が放送予定のフランスのドラマ
「SPIRAL~連鎖~」。一昨年放送されたときに、検事ピエール・クレマン役のグレゴリー・フィトゥーシのまっすぐで澄んだ眼差しと繊細な演技(公式サイトのちょっと照れている彼のインタビュー<videos→interviewsをクリック>が素敵)、一途な仕事ぶりで部下思い、そして、当の検事の前であなたはいい男だといってしまえる正直者の女警部ロール・ベルトが気にいって、続編を楽しみにしていたドラマ(シーズン1はDVDも発売されている)。
2が始まる前に、1をざっと復習しようと思う(全8話なので週に1度のペースで)。
一つの殺人事件の捜査中にも、さまざまな事件が起こり、事件をめぐる人々の心の葛藤や人間模様も見所だ。検事のクレマンと警部のベルトは、ノーマルな感じだが、判事のフランソワ・ロバンと弁護士のジョセフィーヌ・カールソンの二人は、ちょっと妙で、あやしい雰囲気がある。
判事が事件の捜査をあれこれ指示するのと、ピエールとロールが、殺人から暴行の告訴事件まで、あらゆる事件を担当しているのは疑問だったけれど、ドラマとして見ているぶんには、面白い。

第1話

殴られて顔をめちゃめちゃにされた、身元不明の女性の死体が発見された。
そこで会った警部のロール・ベルトと新しく着任した検事ピエール・クレマン。
女性は、骨折して体内にいれられていたプレートから、東欧圏の出身、そして行方不明者のリストから、ルーマニアのソフィアという少女が浮かんでくる。彼女のアパートの隣人の話から、死体は、ソフィアの失踪届けを出していた姉のエリナと判明する。
エリナは働き始めたばかりなのに、豪華な部屋に住んでいたのを不審に思うベルト。
捜査の結果、エリナは殺害される前に、タクシーに乗っていたことがわかり、そのタクシーに手帳を置き忘れていた。その手帳には、著名な人物の名前がいっぱい記されていた。
そして、エリナがタクシーを呼んだ場所は、なんとピエールの友人ブノワの家の前だった…。

検事ピエール・クレマン
クレマンのもとへ、魔女の格好をした幼稚園の先生に娘が殴られているので、告訴したいという両親がやってくる。クレマンは、訴えられた先生から事情を聞くが、彼女は事実を否定するものの、魔女と子どもについて意味不明の言葉を口にする。クレマンが精神鑑定を受けるようにいうと、いまの子どもを教えるのは大変だ、私は以前にも身勝手な親に追い込まれ、今度はあなたに追い込まれると嘆く。
結局、姉が妹をいじめていたことがわかる。その両親は、先生を辞めさせたくて虚偽の嘆願書を提出していたのだ。あくまでも自分達の正当性を訴える母親に我慢がならないクレマン。親と教師、子どもの教育に関する問題はどこの国でも起きているようだ。
以前にも心を病んだことがある先生は、また施設送りになる。先生を追い込んでしまったことを悔やむピエール。
妻のマリアンヌと別居中のピエールは、友人のブノワから、家を紹介してもらう。
豪華な部屋だったが、ブノワは仕事の客用に用意してあったものなので、家賃はいらないという。しかし、それにはブノワの企みがあったことをピエールはまだ知るよしもなかった。その後、ピエールは殺人事件の被害者エリナがタクシーを呼んだ場所が、ブノワの家の前だったことを知り、ショックを受ける。

警部ロール・ベルト
ベルトは、新しい検事がいい男だと部下のフロマンタンやジルに話す。
ジルは、情報をもらっている女からコカインまでもらっているとんでもない刑事。ソフィアの家を張り込み中に、そのヤクを味見していて、部屋を荒らした男に気付かず、ベルトになじられ、さらにコカインを味わう。
エリナの手帳が見つかったことで、ベルトは、迅速に仕事をしているでしょうと、自慢げにピエールに話す。
そのピエールが、子ども達を守ろうとして耳を傾けたのに先生を追い込んでしまったと悔やむのを見て、ベルトは正しいことをしたのだとクレマンを慰める。

判事フランソワ・ロバン
ロバンは、ある弁護士が法廷で倒れて亡くなったと聞いても、別に悲しくはないと平気で口にする。
そして、ベルトの仕事が迅速なのは、検事を喜ばしたいからだと、からかう。

弁護士ジョセフィーヌ・カールソン
カールソン弁護士は、裁判中に法廷で倒れた上司の弁護士に代わって、自分が弁論するから裁判を続行してほしいと、クレマンに頼む。その弁論は、自分が書いたものだから、勝つ自信があるという。その言葉通り勝訴したカールソンは、上訴したら今度は負けるかもというクレマンに、その時は自分は関係ないからどうでもいいという。そして、そんな強気で打算的な彼女の前に、うちの事務所にこないかという女性が現れる。
by mint-de | 2009-02-23 14:59 | 海外ドラマ(S~U)