心の目


花火に行っても
心の中で色とりどりの花火が開く
母のおかげで
何でも心の目で見られるようになった
不自由ではありません



アメリカのピアノコンクールで優勝した、全盲の辻井伸行さんの言葉(今日の朝日新聞の朝刊から)。
辻井さんのお母様は、伸行さんが、音楽以外のものにも触れて感性豊かな人間に育ってほしいと願い、美術館にも連れていき、色や形を伝えたという。
伸行さんは、母親から教えられた目にしたことのないものを、どんな風に想像したのだろう。
ピアノ曲も点字楽譜を使わず、耳で聴いて音を記憶するという。
彼の心の目は、想像力にあふれた豊かで深い色合いをしているのだろう。

「心の目」、とてもいい言葉だ。
いろんなものを見すぎた私のような者には、「心の目」も「ただの目」も、映るものは同じだけれど、たまには、自分の「心の目」を想像してみたいな。


ランタナが咲き始めた。この花の色を見ていると、
梅雨の鬱陶しい気分も薄らいでいく。

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by mint-de | 2009-06-11 14:09 | 詩と言葉から