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『光の犬』 


『光の犬』 (松家仁之 新潮社)

久しぶりに物語の世界にどっぷりと浸れる小説を読んだ。
犬を亡くした後で、こういうタイトルの本が自分の手元に届いたことが(図書館の順番待ち)なんだか不思議で、そういうこともあって夢中で読んでしまった。
北海道東部の町で暮らす家族三代の物語。
その家で飼われていたのが北海道犬で、家族に寄り添うように描かれている。
人は、生まれそして死んでいく。自分の意思とは関係なく。
多分、この小説は思いのままにならない生と死の間のつかの間の人生を、肯定的に描きたかったのだと思う。
好きな音楽や趣味、北海道の大自然、大いなる宇宙、神。
人は、それぞれ自分の人生を支えてくれるものを求めて生きていく。
家族一人ひとりの人生が淡々と描かれていて、読後感は、水彩画を眺めているような感じがした。
by mint-de | 2018-07-25 20:49 | 私の本棚 | Trackback

思い出になった犬

飼い犬が旅立った。15年、ともに生きてくれた犬。
元気だった日々のほうが多いのに、最後の数日のつらそうな鳴き声が頭から離れない。
体を動かすことができず、でもそのことを理解できず、まるでアザラシのように体を揺らしていた姿が哀れでならなかった。
できる限りのことはしたと思う半面、もっと楽にしてやる方法はなかったのかと考えてしまう。
吠えることでしか意思表示できず、人の支配のもとで生きざるを得ない犬。
本来、野山を駆け回る動物なのに。
我が家のような環境で幸せだったのだろうか。
犬が夢を見るのかわからないけれど、うちの犬はよく寝ながら足を動かしていた。
まるで、原っぱを駆けているかのように。
息を引き取る前もそんな風に足を動かしたという。
15年間、世話や散歩が大変な時もあったけれど、今から思うと、すべてが懐かしい。

by mint-de | 2018-07-20 15:12 | 記憶の鞄

見たり聞いたり、日々思うこと。


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